■奇跡の腰浮かせ
簡単に腰を少し浮かせるだけの運動なのですが、
高齢者には非常に効果的で、車いすから杖で歩けるようになったり、
慢性の腰痛が回復したり、
膝の痛みの解消、
股関節の痛みの解消、
血圧が下がり、
睡眠薬が不要になったり、
適正体重までのダイエット、
認知機能が回復したりしました。
僕の指導でみるみる機能が回復してゆく姿をみて記録係の看護師が「奇跡です」と評価してくれました。
当時の僕は整体のみならず、整形外科的医療の限界を感じていました。
それは、筋肉は自分で運動しないと付けることができないという事実です。
どんな腕の良い整体師でも、どんな最新の医療を使おうとも筋肉だけは自分で動かさなければ付けることができません。
動かなければ動けなくなる。
動けば動けるようになる。
動くことは身体に熱を与える。
生きるということは熱を持つことだ。
これは僕が整体師をしていて体感した真実です。
鍼、灸、湯治、あんま、マッサージ、カイロプラクティック、ホメオパシー、アユールヴェーダ、ヨガ、漢方などの全ての代替医療は身体に熱を与えることを目的としています。
最期まで自分の身体を信じて、諦めないでいただきたいです。
コロナ禍で自粛を余儀なくされ、人と会う事ができなくなった高齢者のフレイル(衰弱)を警戒していましたが、
思った通り運動機能が低下、認知機能が低下している高齢者が激増しています。
「奇跡の腰浮かせ」で紹介した「よみがえり体操」は本当に簡単な体操なので1日30回×3セットを目安に頑張って欲しい。
少し腰を浮かせるだけです。この方法だと転倒の心配もなく。テレビを見ながらでも行えます。
簡単な体操ですが筋力が弱体化した高齢者にとってはフルスクワットを行うのに等しいくらいの運動量が得られます。
この運動だけで、歩行に必要な下肢の筋肉、腸腰筋・大腿四頭筋・ハムストリングス・ヒラメ筋・腓腹筋を鍛えることができます。
簡単
「奇跡の腰浮かせ」の出版で得た印税は被験者になってくれた高齢者に使うのが一番だろうと思いました。。
当時3カ所のデイサービスでボランティアとして整体を行っていました。
その理由は多くの人生に触れたいと切実に考えていました。
あなたの人生を教えて欲しいと。
お金が腐るほど有り余っているハイパーセレブから生活保護を申請しなければならないほど生活に追い詰められている人まで平等に施術をしていました。
2万人を超える人生に触れ、その結果得たものは腐るほど金があっても、
明日の生活がままならいほどお金が無くても「幸せの総量」には変わりがないことを知りました。
「幸せ」というのは心の工夫でどうにでもなる。
「幸せと思えば幸せ。不幸だと思えば不幸。自分で自分を卑下するする人はみんな不幸よ。」
という母の言葉は正しいです。
また、たまたまがんの化学療法室で知り合いになった日経新聞の記者の話でも
「僕は人間の幸せに興味があってね。皇室からホームレスの方々に幸せを聞きまわったことがあったんだよ。
するとね、どんな環境に生まれたとしても、どんな生き方をしても『幸せの総量』は変わらないんだよ。
それでも人間ってのは大差ないのに見下したり、軽蔑したりするんだもんね。愚かだよ。」
と話したことを思い出します。
印税を使って在日1世~2世のハンメ(おばぁちゃん)達を祖国の里帰りのために使いました。
その事を神戸新聞が掲載してくれました。
祖国の土を踏みしめたハンメ達は泣いていました。
これは正しいお金の使い方でした。多くの人が喜んでくれたからです。
高齢者のスクワットは当時のトレンドになりました。
トレンドは追いかけるよりも作る方がはるかに楽しい、
自分が作ったもので多くの人が行動するのを眺めるのは半ば神の目線を手に入れたような感覚になります。
しかし、トレンドを作るということ大変です。
トレンドを作るために、大衆の心理を追いかけ、大衆に迎合し、キャッチなコピーを模索します。
果たして、僕はそれをやりたかったのだろうか?と立ち止まり自問自答します。
あの汚辱感から離れたいという気持ちは、
見返してやりたいと気持ちにすり替わり、
結果として汚辱感に振り回され体も精神もボロボロにすり減っていきました。
そうして僕はトレンドを作ることから離れます。
ちなみに「奇跡の腰浮かせ」は台湾でも出版されています。
台湾版ヤフーニュースに何度も取り上げて頂きました。
日本語でタイトルを翻訳すると
良い腰を作ってファックする
というタイトルでした。
つづく