念願のスカイツリーに登れた「じいじ」。
50年ほど前、東京に住んでいた事もあり
感慨深いものがあるんだろう。
しばらくその場を動かず、スカイツリーからの景色を楽しんでいた。
と、突然、
「俺のパイプはどこにあるんだろう?」
「じいじ」が口を開いた。
俺のパイプ⁈
何?パイプって?
俺のって?
「このスカイツリーのどこかに、俺が作ったパイプが使われてるんや。」
なんだって!?
「じいじ」が作ったパイプが⁇
「そう。ここもだけどディズニーランドにも
使われてるんや。」
ディズニーランドにも!?
「じいじ」は小さな鉄工所を営んでいた。
鉄骨と鉄骨を繋ぐ鉄のパイプ。
大きな大きなパイプを作っていた。
その当時、
東京の大手ゼネコンから、大分の小さな鉄工所にまでひっきりなしに発注が来ていたと。
何に使われるのかは知らされず、とにかく早急に作って欲しいと。
それらは、東京ディズニーランドやシー、長崎ハウステンボスや、スカイツリーの骨組みとなる大事な場所に使われていった。
後にその事を知らされた。
東京へ行く事が決まり、
「スカイツリーには絶対行く!」
「じいじ」にはこんな思いがあったんですね。
さてさて、
登ったら下る。
ウヨウヨいる人々の中をかき分け、
下りのエレベーターを探すが見つからない。
ぐるぐると何周回っただろうか、
下りのエスカレーターがある事に気が付いた。
エスカレーターを使い1階下に行くと、
また凄い人だかりの山。
「うえっ💦
ここを通らないとダメなの??」
ちょこちょこ、ちょこちょこと少しずつ前進して行くと、急に人だかりが左右に分かれた。
皆んな下を見ている。
で、つられて下を見た。
(;゚Д゚i|!)ギョッ
足!足!
足元が透けてる💦
ガ、ガラス!!
ガラスの床の上に立っている!!
350メートル下が透けて見える(;゚Д゚i|!)
ひょえ〜💦
足がすくむーーー💦
怖い、怖いとダミ声でうるさく連呼しているのは私です
(⌒-⌒; )
意外にも「じじばば」は平気そう。
強靭な高齢者だ。
このまま人並みに押され、目の前のエレベーターへと乗り込み、無事に地上へと舞い降りて来た(;▽;)ノ
スカイツリーの目的を果たした3人。
お次は電車乗り場に辿り着けず、ぐるぐる迷った挙げ句ここがどこなのか調べる気力もなくなり、
「もう歩けん。」
はい電池切れ〜(-_-)
たまたま目の前を通ったタクシーを捕まえ、
「じいじ」が言うまま上野へと向かったのであった。
次回へと続く。