2017年、5月。
5月の週末に東京都最高峰の雲取山に登ってきました。
日本百名山の一座である雲取山は、東京、山梨、埼玉の県境にあって、標高は 2017m。今年の西暦と同じ数なので、縁起が良い 「今年の山」 です!
去年登る機会もあったのですが、あえて、2017年に登りたくて温存してみました! そして今回は温泉のある山小屋 「三条の湯」 に一泊することに。これはもう、小さな旅です。
5月のとある、金曜日、13時。
有給休暇を頂戴して、金曜日から、東京の山奥、奥多摩にやってきました。
そこからバスで30分かけ、県境をすこしだけ超えたあたりにあるバス停 「お祭」 で下車。何がお祭なのかサッパリわからない、何もないバス停でしたが。
そこから 5分ほど車道を歩いた先に、今回の登山口があります。
13時に登山口に立つなんて登山ではあまりありえないのですが、バスの便が1日に 2本しかないのと、本日の行動時間がコースタイムで 3時間半ほどしかないので、16時すぎには山小屋に着く計算で問題ナシと踏んで来ました。(結果OKでした)。
途中までは車も走れる道なので、のんびり、明るい道を行きます。
あふれる緑が気持ち良い。普段は会社にいる金曜日の昼間に贅沢だな。
青い空と緑の山々を眺めていたら、なんだか、夏休みのような気がしてきた。
まだ 5月なのに。
2時間ほど歩いたところで、車道が終わりになり、ここからは細い山道が始まります。・・・逆に言うと、ここまでは車で入れてしまうのです!
実は、三条の湯に泊まるお客さんであれば、ここまでシャトルバスの送迎もあります。わたしが歩いた時もひと組が車で到着していました。
山道を歩くこと、30分くらいかな。眼下にテント場が見えてきました。
カラフルなテントが 3幕。平日なので数は少なめ。
川にかかった橋を渡ればいよいよ、三条の湯の山小屋に到着します。
写真撮りながらのんびり歩いてきたつもりでしたが、コースタイム 3時間半のところを 2時間半で到着しました~
小屋の受付でチェックイン。チャキチャキした気持ちの良いスタッフさん。
一泊二食つきで、8,200円。
今日は運よく、個室が使えることになりました!!
この小屋は、トイレも木のにおいがするきれいなトイレで、水も豊富だし、お風呂もあるし女性でも泊まりやすいと思います。
まずはお風呂に行ってこよう! 「風呂場」 って書いてある矢印を追います。
薪で炊いているので、周囲には薪が積み上げてありました。
向こうが男湯。そして手前が女湯です。
お風呂の写真は撮れませんでしたが、こじんまりと、3、4人が入る程度の湯船で、お湯はちょっとヌルみのあるアルカリ性。一緒に入った方と雑談しながら、なかなかに、リラックスです。
お風呂のあとは、お部屋でくつろぎつつ、食事の時間を待ちます。
この部屋をひとりで使えるのすごいなぁ。
夕食は 17時半開始。三条の湯の名物である鹿の燻製肉は意外とクセがなくて美味。小屋のオーナーが仕留めた鹿の肉だそうです!
も、もしかして受付のわきにあった熊の剥製、これもオーナーが仕留めたのかな・・・
食事のあとは、山雑誌のバックナンバーをめくりながら、缶ビールを少しずつ。
ゆっくりと暮れていく、だけどまだ明るい空。
しつこいけど、普段ならまだ会社にいる時間に 「部屋に戻ってもすることないし、ちょっと暇だなぁ」 なんて思ってるだなんて、贅沢だなぁ。
いまはちょっとした移動時間ですらスマホ眺めていたりする時代。山のこういう時間のおかげで不要なものがリセットされ、リフレッシュしている気がします。
さて、翌朝は 5時に起床。5時半から朝食を食べ始めて、出発準備をして 6時半すぎには小屋を後にしました。ここから山頂までは、コースタイムで 3時間。
こんな朝早くから体を動かすことなんて、普段ない。でも、歩き始めて 30分もすれば、ちゃんと体が温まって、軽くなってくる。
山頂直下の急登まではなだらかな、歩きやすい山道。自然とペースも早くなる。
ふと振り返ると、遠くに富士山!
富士山にはげまされながらジグザグの急登を頑張った最後の 30分。
到着した山頂からは、富士山やアルプスがきれいに見えました!
山頂は2か所あり、山梨県が主張する山頂(最初にこっちに到着しました)と、東京都と埼玉県が主張する山頂があります。
にぎわっているのは東京側の山頂のほう。
今年1年限定の、「西暦 二千十七年記念」 の碑がたっているのもこちらです。
くっきりと綺麗に見えた富士山と、南アルプス。
南アルプスは右から悪沢岳、赤石岳、聖岳。晴れて本当に良かったな!
鴨沢への下山、しばらくは見晴らしの良い稜線歩き。
たまたま一緒のタイミングで登っていた方と雑談をして、途中の奥多摩小屋で缶ビールをおごっていただきました。
さらに下山し、七ツ石小屋の裏庭で、お昼のメロンパンをムシャムシャ。
念のためにトイレをお借りして、本格的に下山です。
鴨沢のバス停に到着したのは 13時。まさに、24時間の山の旅でした。
バス停付近のお店で食べたかき氷、美味しかったなぁーーー!
帰りは奥多摩 「もえぎの湯」 で入浴して、帰途につきます。
奥多摩って東京からいい具合に離れていて(青梅線で人里と山が徐々に切り離される感じ)、いっきに自然のなかの非日常になるのがとても好き。
ああ、良い旅だったなぁ。
山梨から東京に、県をまたぐ山の旅でした。