スイス、ベルンの思いがけないカーニバル | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2008年 2月 7日。

 

はじめて訪れた町、スイスのベルンを歩いてみて、いっきにこの町が好きになってしまいました。

 

こんなこじんまりした町に 「住んでみたいな」 と思ったのは正直初めてです。

 

さて、遅いお昼にしましょう。

 

スーパーでペンネのサラダを買って、ホテルのテレビルーム (テーブルやソファなどがたくさん置いてある。奥には広いキッチンも) で食べます。

 


で、ランチの後、今日の夜行のチケットを買いに行こうと、改めて夜行の時間を確認したところ・・・

 

「あ、あれ!? ・・・ウソ!!」

 

なんと、冬季は夜行の日程が変わっていて、今夜の便がないことが判明!!

 

この旅で初めての、旅程ミス。

 

翌日の夜なら便があるのですが、バルセロナのホテルは既に取ってしまっているので、それじゃ間に合わない!


トマス・クック氏と相談の結果、ベルンにもう 1泊して、明日の朝ここを発ち、昼間の移動でバルセロナまで行くことに。移動で 1日つぶすのはなんだけど、それなら、夜にはバルセロナに到着できます。

 

あわてて、レセプションに走り、延泊を申請。

昨日とは違う部屋 (今回は 6人部屋・・・) ですが、とりあえず、泊まるところは確保。

 

 

…で。

 

その延泊の件でレセプションで話をしているときに、別の男の子がやってきて、レセプションの係の人に、こう尋ねているのを聞いたんです。

 

「今日のカーニバルって、何時から始まるの?」

 

…え!? カーニバル!?


ビックリして、「ええ? 今日カーニバルがあるの? ここで? この町で!?」 と横から口を突っ込んだところ、本当に今日の夜からからカーニバルなんだそうです。

 

これには本当にビックリ! 夜行に乗れなくて今夜ここに滞在するはめになった、と思っていたのが一転、そのおかげでカーニバルに遭遇するなんて!

 


…待てよ? そういえば、街中で、このポスターを見かけていたんです。

 

 

ドイツ語なので何のポスターかもわからず、「なんかここにもクマがいるー」 と思って写真だけ撮っていたんですけど、そうか、これがカーニバル (スイスドイツ語で Fasnacht ファスナハト) のポスターだったんですね!

 

そう思えば、教会前で行われていた準備も、街中に出ていた旗や、建物の間にぶら下げられていた飾りも、ぜーんぶ筋が通りました。

 

なるほど!

 

それにしても、今日から始まることはおろか、スイスにカーニバルがあることなんて知りませんでした。(スペインやイタリア、リオのは有名だけど)。

 

登山鉄道に乗りたいがためだけに来たようなスイス、2日しか滞在しないつもりだったので、情報不足だったことは認めますが。

それにしてもなんていう偶然!

 

 

夕方になると、町には徐々に、豪華な仮装をした人達が増えてきました。

 

 

 

わりと皆さん気合の入った仮装をしていて、手間もお金もかかっているという感じ。わりと本格的なカーニバルだったんですね。
 

 

そういわれて良くみれば、ショウウィンドーのマネキンたちも、揃ってみんな仮装しているのでした。

 

 

うわ、昼間は全然気付かなかった。それか、夕方になって、お店の人が仮装を施したのかも。

 

普通のメガネ屋さんまで、派手な衣装を着たマネキンを飾っています。

 



 

 

そして、夜を迎えました。いよいよ、カーニバルの始まりです。

ホテルでたまたま知り合った日本人の女の子と一緒に、ビール片手に繰り出しました。

 


まずは、ベルン広場で、牢獄塔の上からロープで宙吊りになったクマが降りてくるパフォーマンスでカーニバルの幕開け。

 

 

大勢の人達に見守られる中、クマが無事に下に下りると、音楽が鳴り出し、クマが踊り始めます。

 

それを皮切りに、街中のあちこちで音楽が鳴り始めました。

 

 

通りという通りで、ありとあらゆるバンド (主に歌なしのブラスバンドですが、ほかにも、ドラムンベースあり、アフリカンあり、シャンソンなどを歌うグループもあり) が、色とりどりの揃いの衣装で演奏しています。すっごい、楽しい!

 

 

 

 

 

人の流れに沿って、牢獄塔から時計塔まで歩いていきます。

 

時計塔のある広場には、屋台やテントが出ていて、ビールやグリュー・ワイン、サングリアなどのアルコールや、ちょっとした食べ物などを売っています。

 

その屋台で、ラクレットを発見!

 

 

ラクレットはスイスの名物料理で、熱でとかしたチーズをこぞげ取るようにして皿に盛って食べるチーズ料理。付け合せは、ポテトやピクルスです。

 

さっそく、2人で一皿買って、食べてみました。

うん、なかなか美味しいです。

 

 

 


その後、広場に イグルー (エスキモーなどが暮らす氷の家) を模した可動式のフロートを出して、ペンギンの仮装でビールを売っているおじさんたちの集団に遭遇。

 

イグルーには滑り台がついていて、滑らせてもらったことから仲良くなり、ただでビールをもらったり、イグルーの中でチーズフォンドゥをご馳走になったり。

 

 

 

このおじさんが仲良くなったアントニオ。

 

みんなでドラムンベースのバンドの前で踊ったりはしゃいでいたところ、アントニオに 「あっちのテントで良いバンドが演奏してるから見に行かない?」 と誘われました。


ふうん、じゃあ、行こう行こう、と見に行ったバンドは、ジャズ系のビッグバンド。

 

 

ポップスやディズニー、クラシックなどいろんな曲をアレンジして演奏するのですが、テントも超満員。

 

 

特に、リーダーのトランペット奏者は、ステージを動き回り、大きな口をあげて笑い、客を盛り上げ、とにかく、全身で 「楽しい!」 を発散していて、こっちまで楽しくさせてくれます。

 

 

(その後、テントの外でたまたま彼を見つけたので、走って行って 「すっごい楽しかった! いい音楽をありがとう!」 と言うと、「こっちこそありがとう!ステージの左のほうで踊っててくれた子だよね!?」 と、握手してくれました。「お互い、カーニバルを楽しもうね!」 と言ってお別れ。)

 

 

そんな中、アントニオが古い友人 (おばさん) にバッタリ遭遇。

「こんなところで奇遇ね! 元気だった!?」 という感じで抱き合う 2人。 紹介してもらった彼女 (エステル) は、このバンドの大ファンで、スポンサーなんだそう。


「あなた、このバンドどう思う?」 と言うので、「すごく良かった」 と言うと、「これから別の場所で、またライブがあるのよ、あなたも一緒に見に行きましょ!」 と誘われました。

 

どうせ予定もないので、ついていくことに。

 


エステルと一緒に もう 2回ライブを見たんですが、狭いレストランでの彼らの演奏は、地元のファンに囲まれ、あたたかい雰囲気に溢れていて、とにかく楽しかった。

 

エステルと別れたあと、わたしはバンドのメンバーに誘われて、ケラー (地下にあるバー) に流れて一緒に乾杯させてもらいました。

 

本当にいろんなことのあった、長い 1日でした。

 

 


 

 

Hotel Glocke (ホテル・グロッケ)

http://www.bernbackpackers.com/

1泊 31 フラン


 

 

「UNTIL I FIND YOU」 John Irving

Ballantine Books

(読む暇なし)


 

 

ドーナツ 1.3 CHF (デリ)

お菓子、水 3.7 CHF (クマ園)

お菓子 6 CHF (時計塔)

ランチ 6.9 CHF (Coop)

切手 3.8 CHF (郵便局)

ネット 3 CHF (ホテル)

ラクレット、ビールなど ・・・覚えてません 30 CHF くらい? (カーニバル)

 

 

1 CHF (スイス・フラン) = 100 円



 

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