ポルトガル - 世界遺産の修道院めぐり | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2010年 8月 18日。

今日は朝から小ぬか雨が降っていて、ちょっと寒い一日になりそう。


早いもので、気がつけばもう旅も 7日目。

今日は、オビドスからバスツアーに参加して、ポルトガルの世界遺産の修道院を回ります。


実はツアーに参加するのはあまり好きではないのですが、リスボンの北に点在する世界遺産を見てまわるには、ポルトガルは鉄道やバスが不便で、効率よく回る旅程を組みにくい。

 

そこで、リスボンから出ているバスツアーに参加することにして、彼らが最初に立ち寄る町、オビドスから途中参加させてもらえるように交渉しました。

今回は、Grey Line というバスツアーに参加しました。

http://www.grayline.com/

 


まずは、お城のダイニングで朝食を。

ゲストは、わたしと、もうひと組だけ。

 


 

「ここが、うちの最高のテーブルです」

と、窓際のテーブルに通してもらいました。

 

 

このあとホットミールが来るのですが、ひとりじゃ到底食べきれない量で、朝から満腹です。

 

 

腹ごしらえを終えたら、荷物を置いたまま一度外へ出て、お土産を見たり、ポストカードを投函したり、最後のオビドス散歩を。

 

 

チェックアウトしたら、城壁の外の大型駐車場に移動します。

 

 

町の城門から駐車場までの道沿いには、ちょっとしたマーケットが出ていて、食べ物を買ったり、お土産を買ったりすることができます。

 

 

 

 

そうそう、それから、オビドスの町の外には、ローマ時代の水道橋が伸びています。この橋で、丘の上の町まで水を運んだんですね。

 


 

水道橋のちかくの駐車場で合流した、白い大型のツアーバス。

 

 

ツアーゲストは国籍も様々で、バスガイドさんは同じ話を必ず ポルトガル語、スペイン語、英語で繰り返してくれました。

 

 

オビドスを出て、バスは北へ!

 

最初の目的地は Alcobaça アルコバサ。

アルコ川とバサ川に挟まれたこの小さな町の見どころはただひとつ、王家の悲恋物語で有名な、サンタ・マリア修道院です。

 


 

アルフォンソ 1世の命で 1153年に創設された修道院。主要部分は 13世紀に完成しましたが、その後も建設は続いていて、バロック様式のファッサードは 18世紀のものだそう。

 

1989年に世界遺産に登録されました。

 


この教会には、ポルトガルではとても有名な、王家の悲恋物語の主人公、ペドロ 1世とイネスの棺が安置されています。

 

 

その物語とは、政略結婚で結婚させられた王子ペドロが、妻の侍女としてやってきたイネスに一目惚れ。内緒で逢瀬を重ねていたところ、関係が王の知るところとなり、イネスは処刑されてしまう。やがて王になったペドロは、イネスの遺体を掘り返して王妃の座につかせ、イネスの処刑に手を下した家来たちを皆殺しにした、というもの。

 

これを悲恋というかどうかはともかく (わたしにはちょっとしたホラーに見える)、2人の棺はめでたくこの教会にそろって祀られることとなったわけです。


 

 

(最後の審判のときに) 復活して起き上った 2人が見つめあえるようにと、向かい合わせで置かれているんだそうです。

 

ツアーの常として時間が限られているので、修道院の回廊や中庭を見る時間はなく、教会のみの見学で出発だったのが残念。



 

アルコバサを後にしたら、ランチを取りに Nazaré ナザレへ移動。

 

ビーチが広がる夏のリゾート地 ナザレは、同時に昔ながらの漁村の雰囲気を持ち合わせた町。今でも砂浜で魚を干していたり、おばさんたちが伝統的な衣装を着て暮らしていたりするんだって。

 

白く塗られた壁に挟まれた細く小さな通りを歩きまわるのもとても楽しそうで、わたしは、このナザレの時間をわりと楽しみにしていたんですよね。

 

ところが、ツアーバスはナザレの町の奥のほうにある (であろう) レストランに横付けされ、ビーチなんて全く見えないままランチがスタート。食事が終わると、町歩きの時間もないまま、ナザレを発ってしまいました。悲しい…



 

ショックさめやらないまま、バスは次の目的地 Batalha バターリャへ。

ここでも、町のみどころは世界遺産の大きな修道院です。

 


「バターリャ」 はポルトガル語で 「戦い」 という意味。

 

 

14世紀に攻め入ってきたカスティーリャ軍を破ってポルトガルの独立を守ったジョアン1世が、勝利をもたらしてくれた聖母マリアに感謝して建てたんだそうです。

 

敗れたほうのカスティーリャ (スペイン) もカトリック信者で、熱心なマリア信仰があることを考えると、なんだか変な気がするけど・・・まあいいか!

 

 

礼拝堂には、カスティーリャ軍に勝利したジョアン1世の墓だけでなく、大航海時代の立役者 エンリケ航海王子の墓も祀られています。

 

 

バターリャを後にしたら、次はポルトガルのカトリックの聖地、Fátima ファティマ へ。ファティマは、第一次世界大戦時の 1917年に、3人の子供たちの前に聖母マリアが現れたという伝説の残る場所。

 

かつては荒野だったその場所に大聖堂が建ち、いまやカトリックの一大聖地となっています。

 

大聖堂ではまさにミサの真っ最中。みな興奮気味で、なんだかちょっと異様な雰囲気でした。

 

 

 

大聖堂の外は大きな広場になっていて、ちょっとヴァチカンみたいな感じ?

 

 

ここにきてやっと晴れたので、青空をバックに白い建物が映えていました。

 

 

だけど、この広さがなんだかカラッポでね、わたしには 「作られた聖地」 のように見えて、なんだかつまらなかったです。せいぜい 100年まえに作られた整地で、この町、すごい集客なわけじゃないですか。


実はここへ来る直前、ツアーバスが、ファティマの聖堂近くのショッピングモールへ寄ったんです。

 

ツアーにつきもののお土産かと何気に入ってみたら…

 


店内が全部キリスト教関連グッズで。

 

お守りやクロスはもちろん、聖人の描かれたキーホルダーや、額に入った肖像画。聖人像は、大小さまざま、等身大のものまで。熱心なツアー参加者たちはたくさんお土産を買っているんですけども。


そのあとにここに来ると、巨大なキリスト教のテーマパークのように見えてしまい…

 

 

 

というわけで、超駆け足で 3つの教会をまわったツアーも終了。

再びバスに乗って、リスボンに戻ります。

 


普段はあまり利用しない団体ツアー。

公共の交通手段を使うよりは便利だけれど、思ったより時間のロスが多いし、その割にあまりにも駆け足で、今回はちょっと消化不良気味だったかな。

 

旅先でのオプショナルツアーって、かしこく使えば便利だとも思うんですけどね。今回だって、個人で動いていたら、オビドスからナザレ、アルコバサで打ち止めだっただろうし。

 

だけど、ナザレで散歩したりできたなら、結果としてそっちのほうが正解だったか…?

 

そんなこんなで、リスボンに戻ってきて、ホテルへチェックイン。

リスボンでは再び、駅の真裏の Americano Residence アメリカーノ・ホテルへ。

 


夕食は、なんだか疲れてしまったので、今夜はマックで終了!

これでポルトガルのマックも制覇です (笑)。

 


 


 

 

Americano Residence

http://www.hotelamericano.com/en/index.html

シングルルーム (ダブルのシングルユース) € 61

 

 

 

 

オビドス Obidos - アルコバサ Alcobaça - ナザレ Nazaré -

バターリャ Batalha - ファティマ Fátima - リスボン Lisbon (1 day tour)

Fatima, Obidos and Nazare Tour (100 euro)

Grey Line Tour

 


 

ジンジャ (お酒) € 7 (オビドス)

水 € 0.5 (バス)

マック € 6.4 (ロシオ広場のマクドナルド)

 

※ €1 (ユーロ) = 約 110 円

 

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