アイルランド 6 : クロンマクノイズ、そして道の終わり | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

 

-2005年の夏に訪れた、アイルランドの日記を掲載しています。-

 

2005年 8月 18日。


今日がアイルランド・ドライブの最終日。

 

朝早く起床し、モーニングブッフェをしっかり食べたら、アスローン Athlone を出発し、まずは、ちょこっとだけ南下。

 

 

今日は、シャノン川沿いに広がる、Clonmacnoise (クロンマクノイズ) という、古い教会の遺跡へ向かいます。


クロンマクノイズは 6世紀から 16世紀まで栄えていた修道院都市で、いまでもたくさんのハイクロスや円筒、修道院あとなどが残っています。

 

ハイクロスというのは、太陽の日輪がかぶさった形の十字架で、アイルランドのほかにも、イギリス西部や北部など、ケルト文化の残る土地で見ることができます。

 


ケルト十字とも呼ばれる、「ハイクロス」。

実は、これが見たくてアイルランドに来たのです。

 

 

今回の旅では、たくさんの寺院あとや遺跡をまわって、ほんとうに多くのハイクロスを実際に目にすることができました。

 

 

シャノン川の河岸と、たくさんのハイクロス。

わたしが腰かけているのは、おそらくは古い古いお墓でしょうね。

 

 


まさに川沿いのこの場所には、車のほかに、船 (ヴァイキング船) で来るツアーなんかもあるそうです。それも気持ちがよさそう!


さて、再び車に乗り込んで北東へ。

タラの丘 Hill of Tara と呼ばれる場所へやってきました。

 

ここはケルトの聖地で、アイリッシュの心のふるさとなんだそうです。「風と共に去りぬ」 のスカーレット・オハラの農場の名前 「タラ」 もここから来ているんですね。

 

 

また、アイルランド最強のパワースポットと呼ばれる場所でもあり、たびたび妖精が目撃されるとか。

 

行ってみたら、本当にただのだだっぴろい 「丘」 なんですよね。ほんと、何もなくて。さびしげな。

 

でも、なんだか不思議と気持ちがよい場所でした。

 

丘のてっぺんからは、アイルランドの広大な大地の 3/4 が見渡せるので、一見の価値ありです。


さて、羊が放牧されているおかげで、ビルケンのサンダル履きだった足元がけっこう危険にさらされた (とにかく糞が落ちているので) タラを後にして、ダブリンからほど近い、世界遺産の ニューグレンジ Newgrange へ。

 

のどかな美しい田舎の景色の中にあるこの遺跡の見学は、時間を区切って行われるツアーのみ。

 

 

ダブリンから近いだけあって観光客の多いニューグレンジは、午前中にすべてのツアーのチケットが売れてしまうことも珍しくないらしく、わたしたちが訪れた時も、すでにすべてのツアーがソールドアウトになっていました。がっかり!


なので、ビジターセンターの望遠鏡から覗いたのみ。

 


紀元前3200年に作られたというこの遺跡は、1年に1度冬至の日にだけ、入口から入り込んだ太陽光が曲がりくねった19メートルの通路を通り抜け、一番奥の墓室にまで射し込むように設計された不思議な建造物です。


見学者用には、電灯を使ってその夏至の光を再現して見せてくれるそう。

見たかったなぁ!!

 

 

内部や入り口の壁には、特有の渦巻き模様がたくさん描かれているので、ビジターセンターの装飾や、お土産などにも多用されていました。


ニューグレンジ近郊の遺跡 「ナウス Knowth」 も同じツアーで見学できるのですが、ここで見つかった彫刻が施された巨石の数は、西ヨーロッパで出土した総数の3分の1を占めるそう。

 

それにしても、ニューグレンジの遺跡は、ギザのピラミッドより 500年、ストーンヘンジよりも 1000年古いんだって。

 

ケルトの神話や伝承と結びついて語られることが多いのですが、ケルト文明よりも 2000年近く前から存在していた遺跡なのです。

 

まさに、世界の不思議のひとつ。

 

今度アイルランドに行くことがあったら、絶対に絶対に訪れたい場所です。

 


残念ながら見学ができなかったニューグレンジをすごすごとあとにして、ダブリン北部の街 ドロエダ Drogheda へ。

 

 

ここでは街をぶらぶらと歩いた後、軽く夕食をとっただけですが、なんだか妙に記憶に残っている町。


もとは城壁で囲まれていたのでしょう。

中世の名残の、石の城門が残っていました。

 

 


アイルランドのポストは緑色。なんだか可愛いです。


さて、陽が暮れ始めました。

アイルランドでの最後のドライブ、ダブリンまでのラストスパートです。

 

 

 

徐々に暗くなる空。もうすぐ旅も終わりなんだなぁ。


さて、ようやくダブリンに到着。

4日間がんばってくれた 真っ赤なトヨタくんとも、今日でお別れ。

 

レンタカーのオフィスが入っていた空港近くの大型ホテル (Holiday Inn だっけなぁ?) に、今日はそのままステイすることにしました。



古いフットボールの絵が飾られたホテルのパブで、ギネス Guinness を、そして スミズウィックス Smithwick's を。

 

 

 

Pub が閉まれば、ロビーでさらに飲む。

 

 

 

ああ、だって本当にコレのために、はるばると日本からやってきたんですから!



 

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