-2005年の夏に訪れた、アイルランドの日記を掲載しています。- 2005年 8月 18日。
朝早く起床し、モーニングブッフェをしっかり食べたら、アスローン Athlone を出発し、まずは、ちょこっとだけ南下。
今日は、シャノン川沿いに広がる、Clonmacnoise (クロンマクノイズ) という、古い教会の遺跡へ向かいます。 クロンマクノイズは 6世紀から 16世紀まで栄えていた修道院都市で、いまでもたくさんのハイクロスや円筒、修道院あとなどが残っています。 ハイクロスというのは、太陽の日輪がかぶさった形の十字架で、アイルランドのほかにも、イギリス西部や北部など、ケルト文化の残る土地で見ることができます。
実は、これが見たくてアイルランドに来たのです。
今回の旅では、たくさんの寺院あとや遺跡をまわって、ほんとうに多くのハイクロスを実際に目にすることができました。
シャノン川の河岸と、たくさんのハイクロス。 わたしが腰かけているのは、おそらくは古い古いお墓でしょうね。
さて、再び車に乗り込んで北東へ。 タラの丘 Hill of Tara と呼ばれる場所へやってきました。 ここはケルトの聖地で、アイリッシュの心のふるさとなんだそうです。「風と共に去りぬ」 のスカーレット・オハラの農場の名前 「タラ」 もここから来ているんですね。
また、アイルランド最強のパワースポットと呼ばれる場所でもあり、たびたび妖精が目撃されるとか。 行ってみたら、本当にただのだだっぴろい 「丘」 なんですよね。ほんと、何もなくて。さびしげな。 でも、なんだか不思議と気持ちがよい場所でした。 丘のてっぺんからは、アイルランドの広大な大地の 3/4 が見渡せるので、一見の価値ありです。 さて、羊が放牧されているおかげで、ビルケンのサンダル履きだった足元がけっこう危険にさらされた (とにかく糞が落ちているので) タラを後にして、ダブリンからほど近い、世界遺産の ニューグレンジ Newgrange へ。 のどかな美しい田舎の景色の中にあるこの遺跡の見学は、時間を区切って行われるツアーのみ。
ダブリンから近いだけあって観光客の多いニューグレンジは、午前中にすべてのツアーのチケットが売れてしまうことも珍しくないらしく、わたしたちが訪れた時も、すでにすべてのツアーがソールドアウトになっていました。がっかり! なので、ビジターセンターの望遠鏡から覗いたのみ。
見学者用には、電灯を使ってその夏至の光を再現して見せてくれるそう。 見たかったなぁ!!
内部や入り口の壁には、特有の渦巻き模様がたくさん描かれているので、ビジターセンターの装飾や、お土産などにも多用されていました。 ニューグレンジ近郊の遺跡 「ナウス Knowth」 も同じツアーで見学できるのですが、ここで見つかった彫刻が施された巨石の数は、西ヨーロッパで出土した総数の3分の1を占めるそう。 それにしても、ニューグレンジの遺跡は、ギザのピラミッドより 500年、ストーンヘンジよりも 1000年古いんだって。 ケルトの神話や伝承と結びついて語られることが多いのですが、ケルト文明よりも 2000年近く前から存在していた遺跡なのです。 まさに、世界の不思議のひとつ。 今度アイルランドに行くことがあったら、絶対に絶対に訪れたい場所です。
ここでは街をぶらぶらと歩いた後、軽く夕食をとっただけですが、なんだか妙に記憶に残っている町。 もとは城壁で囲まれていたのでしょう。 中世の名残の、石の城門が残っていました。
さて、陽が暮れ始めました。 アイルランドでの最後のドライブ、ダブリンまでのラストスパートです。
徐々に暗くなる空。もうすぐ旅も終わりなんだなぁ。 さて、ようやくダブリンに到着。 4日間がんばってくれた 真っ赤なトヨタくんとも、今日でお別れ。 レンタカーのオフィスが入っていた空港近くの大型ホテル (Holiday Inn だっけなぁ?) に、今日はそのままステイすることにしました。
Pub が閉まれば、ロビーでさらに飲む。
ああ、だって本当にコレのために、はるばると日本からやってきたんですから! ___________________________________ ヨーロッパ 周遊 自由 個人 旅行 レンタカー ドライブ アイルランド クロンマクノイズ タラの丘 ニューグレンジ ドロエダ ダブリン 世界遺産 ケルト 遺跡 ハイクロス |