イギリス お風呂の町バース | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2004年 6月 29日。

 

ロンドンに住んでいたときに、ふと思いたち、翌朝早くに出発することにした小旅行。世界遺産の街バースと大学の街オックスフォードへ、荷物も最小限でふらっと旅立ってみました。

 


 

 

参考にしたウェブサイト
> UK NOW : http://www.uknow.or.jp/bta/area/england/
英国政府観光庁のサイト。イギリス国内の観光情報、更に詳しいサイトへのリンクも多数。

 

ざっくり考えた旅程は、1泊2日で、「ロンドン ⇒ バース ⇒ オックスフォード ⇒ ロンドン」。

 

バースとオックスフォードのどちらかで1泊するつもりだけれど、どちらで泊まるかは行ってみて考えることにして、まずは見切り発車で早朝、ヴィクトリアのコーチ・ステーションに向かいました。

窓口で片道切符を購入し、サンドウィッチと水を買ってバスに乗り込みます。7時発のバスは、10時50分にバース着なので、着くまでの間、読みかけのペーパーバックの続きを。

 

ふと顔を上げると、見渡す限りの草原に、牛やヒツジの群れが飛んでいく。

おおお、イギリスの田舎の風景だ。

 

 

今回利用したコーチ(長距離バス)
> National Express:
http://www.nationalexpress.com/neh.cfm
ヴィクトリアのコーチステーションから発着。ロンドンからバースは片道15ポンド、バースからオックスフォードが11ポンド。(大手バス会社なので、ほかの会社より若干値段が高いかも)。

 

 

バースに着くと、コーチステーションでオックスフォード行きのバスの時間を確認し、市街へ。

この辺りの土地は採れる石が茶色っぽいらしく、建物がみんなはちみつ色。

ロンドンとは趣が違っていてとても綺麗。古い建物も多く、街ごと世界遺産に指定されています。

 

 

 


まずは、街の中心にあるバース大聖堂へ。

 


 

寺院の正面にははしごを登り降りしている天使の彫刻が施されています。このユニークな装飾は、オリバー・キング司教が夢の中ではしごを上り下りする天使を見て、「ここに教会を建てよ」 というお告げをきいた、という逸話によるものです。


 


寺院の周辺には広場があって、町の人たちの憩いの場所になっていました。飲み物を片手に友達とおしゃべりしている人、子供づれの人や、音楽を演奏する人、ぼーっとしている人…

 

 

周りにはカフェやショップのほか、ツーリスト・インフォがあって、ここで街の地図 (手書きのイラストのもので、見やすく、かわいらしかった) や、各種パンフレットなどがもらえます。

 

 

「バース(Bath)」は、お風呂の 「bath」 という言葉の起源となった街。


1世紀ごろ、ローマ時代にこの街にローマ人のための浴場や神殿が造られ、繁栄しました。ローマ人はやがてイギリスを去るのですが、その後はイギリス貴族たちの社交場として華やいだそう。

 


その2000年前 (!) のローマ浴場の遺跡が「ローマンバス博物館」として保存されているので、見学して来ました。(なぜかわからないのですが、お風呂の遺跡に目がないのです…)。

 

 

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> Roman Bath:
http://www.romanbaths.co.uk
ローマンバス(ローマ浴場博物館)のオフィシャルサイト。(英語のみ)

 

 

さすがローマ人が贅をつくして作った浴場施設。

 

 

 

装飾なども凝っていて豪華だし、館内には大浴場や薬草風呂、サウナや水風呂などいろんなタイプのお風呂があって、さながらスーパー銭湯です。

 


 

 

学校の見学で来ている子供たちの姿も。


.

 

館内は地下もあって思ったより広く、ひと通りぐるりと回るだけでかなり時間がかかりました。浴場としてにぎわっていたんですね。


それにしても、相当古い遺跡なのに保存の状態はかなり良く、いまでも温泉が沸いていて (さすがに入浴はできませんが)、排水システムも当時のものが動いているそうです。すごい!

 

流れているお湯に触ってみたら、温かかったです。


 

 

お土産は (当然) お風呂にちなんだものが多く、軽石でできた人形やせっけん、バスソルトなど。

 

 


わたしもレモンの香りのハンドソープを購入してみました。

 


さて、見学を終え、ランチ代わりに食べたのは、

コーニッシュ・パスティ。

 


 

もともとはコーンウォール地方の名物パイですが、いまやイギリス全土で人気のファーストフード。

 

専門店のほかにも、スタンドやニュースエージェント、駅の売店やスーパーと、ほんとにどこでも売っています。

 

パイ生地の中身は主に肉や野菜の煮込み、ソーセージなど。果物やクリームの入ったデザート向きのものもあり、種類が多いので迷います。

 



 

わたしが選んだのは「スパイシーチキン」です。カレー風味でほんのちょっとだけ辛い。

 

 

 

お腹を満たしたら、川べりを散歩。
ロンドンはテムズのほとりですが、こちらはエイヴォン川のほとりです。

 

 



バルトニー橋は、橋の両側に小さな商店が立ちならび、道を歩いていて橋にさしかかっても、うっかりすると橋だと気づかないくらい。

 

 

外から見ると、こんな感じで、上まですっぽりお店の建物があるので、通行人の姿も見えません。


ヨーロッパの古い街には、この手の「店や家がのっかった橋」がわりとありますね。

 

 

次に向かったのは美術館。

特に有名な画家の作品があるわけではないのですが、こじんまりしていて綺麗な美術館です。

 


 

 

課外授業中なのか宿題なのか、三人の小学生らしき女の子が。

 


 

前に大英博物館でも床に突っ伏してクレヨンで一生懸命に模写する子供を見かけたけど、こういう場所で子供が平気で寝転がったり座り込んだりする感じ (大人もしばしする) って、なんだか、いいよね。

日本だと怒られちゃうけれど。

 

 

このあと、ロイヤル・クレッセントと呼ばれる優美な18世紀のタウンハウスを見に、小高い丘の上まで登ります。ハイストリートを抜けて、住宅街の坂をえんえんと。

 



こちら、ロイヤルクレセントの様子。

良い写真がなかったので、Bath の観光局のオフィシャルサイトからお借りしてきました。

 

 

名前のとおり三日月状に弧を描いて立ち並んだタウンハウス、今は一部がホテルになっています。

丘の上から見下ろすバースの町も良かったです。

 


さて、市街までまた戻ったあと、まだすこしバスの時間まで余裕がありました。そこで、ツーリスト・インフォでもらった街のパンフレットに載っていた「バースで一番古い家」というのを見に行くことに。

 

今もカフェレストランとして使われているこの建物は300年まえからパン屋さんだったとか。

 


 

地下には当時のパン屋さんのキッチンの様子などの展示があって、見学することができます。

 

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> Sarry Lunes House: http://www.sallylunns.co.uk
サリー・ルーンズ・ハウスのHP。
ケーキが美味しそう。

 


さて、バスの時間です。

 

ここから、今度はオックスフォードへ、再び長距離バス (コーチ) の旅。バースからオックスフォードまでは 2時間ほど。

 

 

コーチの中で、オックスフォードの近くに住む友人に電話。 「今そっちに向かってる。もうすぐ着くよ」 という突然の連絡に、「急だな、おい!もっと早く連絡しろよ!」 と驚き、笑いながらも飛んできてくれました。

 

 

友人Ben に夕暮れの街を案内してもらって、パブでビール。

結局、夜は彼の実家に泊めてもらうことになりました。

 

彼のおうちはオックスフォードからさらに路線バスで 1時間ほどかかる村にあります。イギリスの田舎道って街灯がほとんどないので、真っ暗な道を行くバスはなんだか不思議な感じでした。

 

Ben の家は、田舎風の建物で、暖炉の装飾もかわいい。

 

 


愛犬ジョシュア君にごあいさつ。

明日はオックスフォードを散策します。