執着に執着しない
「この執着を手放したい」
自分が、執着しているものに気づいたとき、そのことだけが自分を苦しめていたかのように思ってしまう。
だから
今の苦しい状態から抜け出したい。
うまくいかない現状を、どうにかしたい。
そんな思いから
今の苦しさから抜けだすためには、この執着を手放さなければいけない。
新しい恋をしようと思っても、彼と比べてしまう。
頭では、もう終わった恋だとわかっているのに、気持ちがついていかない。
恋愛で、ありがちなパターンです。
彼への思いが強いほど、忘れようとすること自体が苦しくなってしまいます。
「もう、彼のことは考えないようにしよう」
「いつまでも引きずっていてはいけない」
そう思えば思うほど、かえって彼のことを考えてしまう。
ですが、そんな日々を過ごしているうちに、新しい出会いがあったとします。
一緒にいて楽しい人に出会ったり、夢中になれることが見つかったり。
少しずつ、彼以外のことにも目が向くようになります。
そして、ある日ふと
「あれ? 最近、彼のことをあまり考えなくなったな」
以前ほど、彼を思い出して苦しくなることもない。
そんなふうに、いつの間にか気持ちが変わっていることもあるのではないでしょうか。
もちろん、すべての人が新しい出会いによって気持ちを切り替えられるわけではありません。
ですが、必死に手放そうとしなくても、気持ちが変わっていくことはあるということです。
新しいことに、少しだけ意識を向けてみる
だとしたら、執着を手放すことに、そんなにこだわる必要はないのかもしれません。
ですが、人は何かに悩んでいると、その悩みを解決することばかり考えてしまいます。
執着している自分に気づけば、執着をなくそうとする。
不安になりやすい自分に気づけば、不安にならない自分になろうとする。
人の目が気になるとわかれば、人の目を気にしない自分になろうとする。
もちろん、今の自分を変えたいと思うことが悪いわけではありません。
ただ、ここで少し考えてみてほしいのです。
変わろうとすることばかりに、一生懸命になっていませんか?
執着を手放したいと思うのは、執着している自分が苦しいからですよね。
でも、その苦しさから抜け出そうとして、今度は「執着を手放せない自分」に悩んでしまったら、いつまでたっても苦しさから離れられません。
「まだ執着している」
「手放さなければ」
そうやって、執着があるかどうかを何度も確認すること自体が、新たなこだわりになってしまうのです。
大切なのは、
執着している自分に執着しないこと。
なのかもしれません。
手放せない自分を、無理に変えようとしなくてもいい。
まずは、そんな自分もいるんだな、と認めてみる。
そして、執着をなくすことだけに意識を向けるのではなく、これから自分は、どんなふうに過ごしていきたいのか。
手放すことに一生懸命になるよりも、今の自分にできることを楽しんでいるうちに、いつの間にか、以前ほど気にならなくなっている。
そんな自然な手放しかたで、いいのではないでしょうか。
変わりたいと頑張り続けるほど、私たちの潜在意識は「危ない」と感じて強力なブレーキをかけます。
大切なのは、自分を無理に変えようとするのではなく、自分の内側で何が起きているかを客観的に「知る」ことです。
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