堺屋太一『組織の盛衰』を深掘る-その19「歴史から組織論がどの程度学べるか?」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

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8月21日の一読は第三章の最後までです。この中で堺屋氏は歴史上の出来事を例に挙げて、組織のあり方について考察していました。


読んでいて、普通に読み応えはあると感じましたが、本来学ぶべき組織論にどの程度示唆があるのかが気になりました。なぜなら、歴史上の人物の人間関係を踏まえた組織論を現代に応用できる可能性がどのくらいあるかが疑問だったからです。


おそらく劉邦にしても、織田信長にしても、もし仮に現代に生きていたら同じ行動をとったとは到底思えません。史実の疑わしさは一旦置いておくとしても、史実に見られる言動から組織論を学ぶのは当時の環境だからこその有効性があると思われます。


現代風に翻訳することで、ある程度の有益性は見出せるかもしれませんが、本書に限って言えば、それは今のところなかったので、ただ歴史を学ぶだけに終わっていたのは残念でした。