5月11日の一読は第3章の最後で「子供時代の功名心を花開かせる――伊能忠敬」までです。ここでは伊能忠敬を取り上げて、子供時代から持っていた功名心の重要性を示していましたが、現代でどの程度通じる話かが疑問に残りました。
一般的に誰にでもあると考えられた功名心は現代の日本の若者を見ていると必ずしもそうではないと感じさせてくれます。これは既存の社会的価値観に盲従するだけが人生ではないことをはっきりと示しています。
もちろん、若者の中にも功名心を持った人はいるかもしれませんが、その数は圧倒的にマイノリティになっているのではないでしょうか?今の若者は他者と比べた絶対的評価よりも、仲間内の承認を得られることに価値があるように思えます。そのこと自体が望ましいかどうかは置いておいて、昔と今の違いを自覚するのには十分な根拠になると思えてなりません。