今日の一日一読は第2章の続きで「自転車から自動車へ、父親が事業の手本にー本田儀平、本田宗一郎」までです。今回は本田宗一郎の子供時代の話が中心かと思いきや、父親の本田儀平(ぎへい)の話が多かったです。
著者の狙いとしては、本田宗一郎がどうして成功したかの背景には間違いなく父親の存在があって、父親自身をクローズアップすることで、それを超える成果を上げた本田宗一郎の凄さが自然と読者に伝わる工夫があったように思えます。
本田宗一郎の技術力は祖母にまで遡れるようですが、父親の儀平が母親から技術力を継承し発展させ、当時の主力産業であった鍛冶屋として技術を磨き続けた話はすごくわかりやすかったです。著者がはっきりと強調していたように、「遺伝」などの先天的なものではなく、あくまでも「伝授」としての後天的な側面を指摘していた点も共感できました。
素晴らしいエピソードが書かれていましたが、それを可能な限り、現代に活かそうと思った時に、残念ながら、時代が違いすぎることも無視はできません。しかしながら、何がこれからの時代を作っていくのかを見極めていくことで、何をどう努力していけばいいかは見えてくると思うので、過去の功績にばかり目を向けるのではなく、未来をどう作っていくかが重要になってくると感じました。