諸富先生のキャリア教育を深掘る-その20「キャリアモデルの有益性」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

問題意識の教材化(MIK)ブログ

今の「学び」を「〇〇のため」で終わらせずに、「〇〇とともに」にしていくために、問題意識を教材化して、日本の教育システムで閉ざされたものを開き続けます。



昨日の一読は第2章の続きで「出会いの場セッティングモデル」の「授業タイプキャリアモデルとのふれあい」までです。今回の内容は示唆に富むところが多くて、気づきがたくさんありました。というのも、ここでいう「キャリアモデル」が「自分の職業生活や人生のお手本になる人のこと」(107ページ)を意味していて、抽象的なモデルではなくなっ具体的な人物から自身のキャリアを考えることが小学生(特に高学年)の時から有益だということがわかったからです。


ただ、特定の人物を取り上げるだけに、授業自体はかなりの工夫が必要なこともよくわかりました。それでも、工夫をこらすだけの価値はかなりあると感じています。

「夢を単なる夢で終わらせないようにするにはどうすればいいのかを考えるために、生き方のモデルとして有名人を登場させる「人生モデル型」の授業です。有名人の子ども時代のエピソードや写真、テレビ番組などのビジュアル資料を効果的に用い、多角的に人物像を紹介していきます。そしてその人はどうして夢をかなえられたのかを十分に考え、そこから自分自身の夢に目を転じ、夢の実現方法を発表し合います。

 夢をもっていてもそれが継続性のない思いつきであったり、毎日の生活が夢の実現とどう結びつくのかがわからなかった子どもたちが、自分の可能性に目を向け、夢をあきらめず、目標に向かって日々努力しようというきっかけづくりになる授業です。」(108ページ)


ここで述べられているように、キャリアモデルとなる人物の子ども時代を取り上げて、子どもたちに主体的な学びの場をつくることは有益だと思われます。