文科省のキャリア教育を深掘る-その57「高校生がやるべきインターンシップとは?」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

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2月26日の一読は前回の続きでインターンシップの事例が紹介された文章を読みましたが、「アカデミック・インターンシップ」しか具体例が載っておらず、驚きました。


高校生が大学に入って行う学びは大学進学を考えている学生にとっては有益ですが、そもそもなぜ大学に行くのかという理由が明確になっていない学生に「とりあえず大学に行く」という先入観を植え付ける危険性が高いと感じました。


本来深掘りすべき「インターンシップ」については最後に「(4)就業体験活動(インターンシップ)の充実に向けて」だけ書かれていました。


「キャリア教育に関する総合的研究第二次報告書(令和3年10月)では、「就業体験活動やその事前指導・ 事後指導を全体計画にしっかりと位置付けている学校と、そうでない学校とでは、担任の指導や生徒のキャリア意識にどのような違いがあるのか」 等について、複数調査に基づくクロス分析の結果が報告されている。分析結果からは、就業体験活動 (インターンシップ)の充実や事前指導・事後指導を全体計画で重視する学校でも,まだ担任の指導レベルにまでそのねらい等が十分に浸透していないことなどが指摘されている。このことから、就業体験活動 (インターンシップ)のさらなる充実に向けて、事前指導・ 事後指導の充実はもちろんのこと、活動のねらいを明確化し、校内の教職員・生徒間で十分な共通理解を図っていくことが求められる」(107ページ)


ここでも、企業の現場を通じて「働くこと」を探究できるインターンシップの不徹底ぶりがあまり深刻に捉えていないことは明らかです。


やはり、高校生のキャリアについては大学に丸投げしてしまっているのでしょうか?