『簡素の精神』を深掘りする-その39「芭蕉における風雅の道」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

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今日の一日一読は前回の続きで、第三章「日本文化と簡素の精神」の「ホ 松尾芭蕉の俳諧」です。今回は「芭蕉の俳風」でした。


岡田先生によれば、松尾芭蕉が死ぬまで求め続けていたのが「風雅の道」です。芭蕉の最後の句だと言われているのが

「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」(211ページ)

で、岡田先生はこの句に「生涯ひたすら風雅を求めてやまない、むしろ悽惨とも思われる芭蕉の執念がよく表れている」(同上)と言います。


「芭蕉の風雅の道は中世の文芸によるけれども、それを庶民の生活、通俗的卑近の中に求めたところに特色がある。」(212ページ)


ちょうど今日という自分にとって特別な日にこの一読ができて、松尾芭蕉のいき方に、独自の道を求める姿が示されていて、とても勇気づけられました。自分の独自の「道」を求めていきたいと感じています。