やり抜く人の9つの習慣からMIKする-その6「自分の成長を望まない!?」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

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今の「学び」を「〇〇のため」で終わらせずに、「〇〇とともに」にしていくために、問題意識を教材化して、日本の教育システムで閉ざされたものを開き続けます。

今回は第6章「「やり抜く力」を持つ」を読んでの気づきを共有したいと思います。この章はグラント氏のオリジナリティをあまり感じなかった反面、逆に筆者自身の経験価値に裏付けられた書き方がされていたことが良かったという風にも感じました。


冒頭では日本語訳にでてくる「やり抜く人」の持つものが「グリット(Grit)」という専門用語として説明されていました。それは「困難にも屈せず、長期的な目標達成に向けて全力を尽くす」(70ページ)ことを意味しています。

グラント氏はこのグリットを誰もが発揮するために、キャロル・ドゥエックの二つの概念を紹介しています。すなわち、固定的知能観と拡張的知能観です。これらは自分の知能を生まれつき固定的なものとして捉えているか、後天的に変化させられるものだと考えるかの違いなのですが、グリットのない人ほど、固定的知能観を持ちがちだということが指摘されています。

自分が成長し続けられると自信を持って言える人はそんなに多くはないと思いますが、自分が成長できるかもしれないという自信をつけることは本来、誰でもできるできると思っていました。しかし、固定的知能観を持つ人は、自分の成長に不安を覚えてしまうようなのです。なぜなら、自分の努力ではどうにもならないと決めつけがちになるからです。その結果、自分が成長できるチャンスが目の前にあっても、自分から進んで手に取ろうとしないのです。

そんなバカなことがあるのかと読んでもったのですが、グラント氏が自身の経験談で、自分自身も固定的知能観を持っていたことを書いていて、私自身にも思い当たる節がありました。身近なところで実は、無意識のうちに固定的知能観を持つ自分がいることに気づかされました。

グラント氏が本章の最後の方で「人は変わることができます。どんな能力でも、あなたの努力次第で高めることができるのです。このことは心理学が証明しています。」(83ページ)と書いてくれていることに非常に勇気づけられました。