独裁国家や共産主義国家において、国民がメディアに騙されない理由は、政府とメディアが組織として同体だからである。

 

 他方、民主主義国家においても国民が相変わらず騙され続けることの理由は、メディアと政府は別組織であり、議員も別だと信じこまされているからである。それぞれが正義の力を持ち、牽制し合っているという幻想を信じ込んでいるからだ。

 

 しかし、別々に見える正義の組織も金によって、利権によって、ずぶずぶの関係であり、巨大なマネーと利権、そして、権力によって支配されている。表現に自由があるように見えて、支配者に都合の良い記事を書く自由だけが存在する。

 

 金儲けの自由が保障されている民主主義国家において、金儲けのために存在している企業を責めても意味はない。

 

  彼らには「報道の自由」があり、「報道しない自由」もある。

それは、「わかっていながら隠す」という自由であり、

当たり障りのない報道をして自分の利権を守る自由でもある。