お花見をするための場所取りをしているヒーロー刑事
あまりに暇なのでバイク雑誌をパラパラとめくっている
去年まではヒーロー刑事が場所取りのくじ引きに参加することはなかった
お花見用のお弁当を作っていたからである
今年もそのはずだったのだが、近所のおばさま方や孤児院の先生方が日頃の御礼にと食べ切れない程の量のサンドイッチやのり巻きなどを差し入れてくれた
その好意を無駄には出来ないとくじ引きになったのだが・・・
ヒーロー刑事「なんで僕が・・・はぁ~だってさぁ シアが2年?いや3年連続で場所取り・・・えっ!? ってことはシアよりくじ運がない・・・」
暇すぎてテンションが下がり、ブルーシート相手に愚痴るヒーロー刑事
その時、目の前に小さな子供が現れる
ヒーロー刑事(暇すぎて幻が??)
目を固く閉じ、ゆっくりと開けてみる
ヒーロー刑事(幻じゃない現実だ・・・多分、小学生? ・・・低学年くらい・・・かな?)
ヒーロー刑事「どうしたの? お母さんは?」
問い掛けてみるが、答えてくれる様子はない
ヒーロー刑事(まいったな・・・子供は嫌いじゃないけど・・・みんなみたいに上手に相手できないし)
花見の集合時間までまだ、かなりの時間があった
頭を悩ませるヒーロー刑事
子供がヒーロー刑事の服を引っ張る 目線を下に向けると、小さなホワイトボードが見えた
ーお母さんはいません お父さんは本当のことをさがすためにげましたー
この時、ヒーロー刑事は初めて気がついた その子供・・・少女の耳が聞こえていないことに
ヒーロー刑事は慌てて返事を書く
ーきみのなまえは?ー
ーさくらですー
ーいいなまえだねー
ーはい お父さんがつけてくれました わたしも大すきですー
満開の桜の様な笑顔に、ヒーロー刑事も笑顔になっていた
ーなぜお父さんはにげたの? きみをおいてー
ーわたしがねらわれているからー
ーだれに?ー
ーお母さんをおそったはんにんー
ヒーロー刑事はある事件を思い出していた 今から一年前、東方町7丁目に住む女性が自宅玄関で襲われ、現在も意識が戻らないという事件 犯人と思われる男性はこの女性の娘を連れて逃走中 だが手がかりが少なく捜査は難航中・・・確かこんな事件だった
ーその人はさくらちゃんのしってる人?ー
激しく首を横に振る少女
ーかおおぼえてるのにだれもきいてくれないー
ーけいさつの人も?ー
大きく頷く少女
ヒーロー刑事は悟った この事件の裏には大きな力が働いていると
ーぼくはけいじですー
力強く頷く少女
ーしっていたの?ー
ーお父さんがいいました あの人はお母さんをたすけてくれたおまわりさんだからきっとたすけてくれるってー
ヒーロー刑事の顔が輝く
ーもしかしてあの時の?ー
ーはいー
警官になりたての頃助けた一組の親子・・・確かお母さんの名前も・・・
ーお母さんはあやめさんで、きみはさあちゃん?ー
うれしそうに頷く少女
その笑顔とは裏腹に、ヒーロー刑事の心の中は複雑だった
あの時助けたことも事故ではなく、仕組まれたものだとしたら・・・?
応援を呼べないここは危険だ・・・
覚悟を決めてホワイトボードに記す
ーぼくのなかまのところへいこうー
バイクに少女を乗せ、またがるヒーロー刑事
無線のスイッチを入れ、呼びかける
ヒーロー刑事「ユンホ警部聞こえますか?」
ユンホ警部「ヒーローか? どうした?」
ヒーロー刑事「1年前に起きた事件の調書、読んでもらえますか? ・・・はい・・・7丁目のです」
ユンホ警部「何を重点にいけばいい?」
ヒーロー刑事「関係者の証言を中心にお願いします・・・あとシアをこちらに向かわせてくれますか?」
ヒーロー刑事はミラー越しに映る1台の車を警戒していた
ユンホ警部「了解 今のを聞いてもう向かってる・・・5分・・・あと7分頑張れるか?」
ヒーロー刑事「了解・・・」
東方署の刑事達~ある春の一日 1~ 完
東方署の刑事達~ある春の一日 2~ へ続く
あまりに暇なのでバイク雑誌をパラパラとめくっている
去年まではヒーロー刑事が場所取りのくじ引きに参加することはなかった
お花見用のお弁当を作っていたからである
今年もそのはずだったのだが、近所のおばさま方や孤児院の先生方が日頃の御礼にと食べ切れない程の量のサンドイッチやのり巻きなどを差し入れてくれた
その好意を無駄には出来ないとくじ引きになったのだが・・・
ヒーロー刑事「なんで僕が・・・はぁ~だってさぁ シアが2年?いや3年連続で場所取り・・・えっ!? ってことはシアよりくじ運がない・・・」
暇すぎてテンションが下がり、ブルーシート相手に愚痴るヒーロー刑事
その時、目の前に小さな子供が現れる
ヒーロー刑事(暇すぎて幻が??)
目を固く閉じ、ゆっくりと開けてみる
ヒーロー刑事(幻じゃない現実だ・・・多分、小学生? ・・・低学年くらい・・・かな?)
ヒーロー刑事「どうしたの? お母さんは?」
問い掛けてみるが、答えてくれる様子はない
ヒーロー刑事(まいったな・・・子供は嫌いじゃないけど・・・みんなみたいに上手に相手できないし)
花見の集合時間までまだ、かなりの時間があった
頭を悩ませるヒーロー刑事
子供がヒーロー刑事の服を引っ張る 目線を下に向けると、小さなホワイトボードが見えた
ーお母さんはいません お父さんは本当のことをさがすためにげましたー
この時、ヒーロー刑事は初めて気がついた その子供・・・少女の耳が聞こえていないことに
ヒーロー刑事は慌てて返事を書く
ーきみのなまえは?ー
ーさくらですー
ーいいなまえだねー
ーはい お父さんがつけてくれました わたしも大すきですー
満開の桜の様な笑顔に、ヒーロー刑事も笑顔になっていた
ーなぜお父さんはにげたの? きみをおいてー
ーわたしがねらわれているからー
ーだれに?ー
ーお母さんをおそったはんにんー
ヒーロー刑事はある事件を思い出していた 今から一年前、東方町7丁目に住む女性が自宅玄関で襲われ、現在も意識が戻らないという事件 犯人と思われる男性はこの女性の娘を連れて逃走中 だが手がかりが少なく捜査は難航中・・・確かこんな事件だった
ーその人はさくらちゃんのしってる人?ー
激しく首を横に振る少女
ーかおおぼえてるのにだれもきいてくれないー
ーけいさつの人も?ー
大きく頷く少女
ヒーロー刑事は悟った この事件の裏には大きな力が働いていると
ーぼくはけいじですー
力強く頷く少女
ーしっていたの?ー
ーお父さんがいいました あの人はお母さんをたすけてくれたおまわりさんだからきっとたすけてくれるってー
ヒーロー刑事の顔が輝く
ーもしかしてあの時の?ー
ーはいー
警官になりたての頃助けた一組の親子・・・確かお母さんの名前も・・・
ーお母さんはあやめさんで、きみはさあちゃん?ー
うれしそうに頷く少女
その笑顔とは裏腹に、ヒーロー刑事の心の中は複雑だった
あの時助けたことも事故ではなく、仕組まれたものだとしたら・・・?
応援を呼べないここは危険だ・・・
覚悟を決めてホワイトボードに記す
ーぼくのなかまのところへいこうー
バイクに少女を乗せ、またがるヒーロー刑事
無線のスイッチを入れ、呼びかける
ヒーロー刑事「ユンホ警部聞こえますか?」
ユンホ警部「ヒーローか? どうした?」
ヒーロー刑事「1年前に起きた事件の調書、読んでもらえますか? ・・・はい・・・7丁目のです」
ユンホ警部「何を重点にいけばいい?」
ヒーロー刑事「関係者の証言を中心にお願いします・・・あとシアをこちらに向かわせてくれますか?」
ヒーロー刑事はミラー越しに映る1台の車を警戒していた
ユンホ警部「了解 今のを聞いてもう向かってる・・・5分・・・あと7分頑張れるか?」
ヒーロー刑事「了解・・・」
東方署の刑事達~ある春の一日 1~ 完
東方署の刑事達~ある春の一日 2~ へ続く