セスキコードレイトは135度のアスペクト。
マイナーアスペクトかつハードアスペクトに分類されているようです。
初心者向けの占星術の本ではあまり見ないアスペクトではありますが、150度のクインカンクス(インコンジャクト)が比較的近年になり注目されていて、セスキコードレイトも同様に関心が向けられるようになるのでは?という考察も見かけます。
古典では、天体が吉星(ベネフィック)・凶星(マレフィック)、アスペクトが吉角(ソフトアスペクト)・凶角(ハードアスペクト)と吉凶がはっきりと区別されていましたが、現代占星術においては「ソフトアスペクトばかりでは大成しにくい」「成功者にはマレフィックがからむアスペクトがある」的な見方は珍しくないようです。
どこかで目にした考え方ですが、現代は自分の人生を選べる時代になったことが大きいのだと思います。
古典占星術が発展した時代であれば、生まれた環境によって人生のほとんどが決められてしまうような背景は小さくなかったと思いますが、現代はどう生きるのかの選択肢が格段に増え、「凶」とされてきたエネルギーを好転させることも十分可能といえる時代になっています。
自身の失敗談や不遇な経験を生かしてビジネスをされている方も珍しくない時代です。
「選択肢がある」ということは、星の使い方も選べるのかもしれません。
やはりメジャーアスペクトの方がわかりやすく出るので「当てる占い」であればかなり重要であると思いますが、「生かす占い」であればマイナーアスペクトまで拾い上げることで見えてくる景色はぐっと変わりそうです。
前置きが長くなりましたが、セスキコードレイトの意味としては、禁止、自制、制御、抑圧、牽制というものが挙げられるようです。
欲求をストレートに満たすのではなく、「その欲求を叶えれば即ちどんなデメリットがでてくるのか?」という長期的な視点があることから上記のようなキーワードで語られ、我慢や自制節制を余儀なくされる状態になるようです。
受講している講座の中では、ダイエットの葛藤を例に説明していただきました。
「食べたい、でも食べてしまったら・・・」がセスキコードレイト的であり、食べることを我慢してダイエットを達成できることはセスキコードレイトを上手く使えていると言えるようです。
ダイエットの場合は、目標や達成がわかりやすくあるので期間限定感がありますが、ネイタルチャートにセスキコードレイトがあると、デフォルトで自分で自分を牽制しがちで無意識に我慢してしまう状態になりやすいので、なんとももやもやする感じが拭えませんね。
他のマイナーアスペクトでもハードアスペクトとされるものは、メジャーアスペクトのような分かりやすい緊張や衝撃はないものの、微妙な不快さや不愉快さがあって、分かりにくいようでもありリアリティがあるというか、人生の生々しさのようなものが表れているなと思います。
セスキコードレイトのアスペクトがある場合、弱い方の天体が長期的な視点をもって我慢させられることになるようですが、我慢させられるだけさせられて終わり、というわけではなく、もっと先にある利益を見させられているので、その天体はある意味鍛えられることになります。
先のことばかり考えて常に我慢我慢ではどうしようもありませんが、その我慢から何を学ぶか、その我慢をどうすれば効率的に利益に変えられるか、という視点があることで、セスキコードレイトの生かしようが出てくるのだと思います。
我慢を強いられてそこから学んでいくという世界観は、土星の象意と通ずるところがありそうです。
違いとしては、土星は選択の余地がないというところでしょうか。時間をかけなければ、繰り返し鍛錬しなければ、努力をしなければ、どこかで必ず制限がかけられますが、その過程で体得できたことはかならず実る部分でもあります。
土星のあるハウスやサインは人生において最終的に達成するものを表しているとも言われていますので、避けては通れないところがあり、むしろ早めに取り掛かれば受けられる恩恵も大きくなります。
一方セスキコードレイトはあくまでマイナーアスペクトとされているので、土星ほどのインパクトのある制限もなければ、そこから得られる恩恵も確固たるものではないのかもしれません。
私自身、セスキコードレイトを持ってはいますが、スクエアを底辺としてセスキコードレイトが2つあるトールハンマーという複合アスペクトになっているので、純粋なセスキコードレイトの感覚は少し体感しにくいかもしれません。
セスキコードレイトがなければ10ハウスの獅子座金星は月とトラインでかなり平和で華やかな感じなのですが、全くそんな感じはなく、マイナーアスペクトまで見るようになって金星がトールハンマーの頂点となっていて他の天体から抑圧されているのだと知ってかなり納得できましたw
喜びとか楽しみを感じるポイントが結構限られていて、ストイックというか、美学がとがっているというか、プライドが高いというか…
だから二次元とか極端なものにはすごく感動したりもしますw
それだけならまだ良いんですが、二方向から牽制されているトールハンマーの頂点にある天体は、蓄積されていくフラストレーションをものすごい威力で噴出させることもあると言われていています。
実際私自身もこの威力によく参っています
トールハンマーについてはまた別の記事にまとめようと思いますが、マイナーアスペクトひとつとっても自己分析に非常に役に立つものだと思います。
年齢を重ねてくると、自己像やセルフイメージといったものを覆すことは難しくなってくると思いますが、ホロスコープと言う客観性のある材料をヒントに自分を見つめなおしてみると、新たな発見があるかもしれません。