32年前の新卒の入社試験の問題でした。
その小論文を心から誉めてもらえたので内容を覚えています。
今は知らない人はいない位有名になった東京ばな奈の会社グレープストーンの面接でした。
これから東京ばな奈を売り始めるという時でした。私は感性的に生きてるので、会社のパンフレットを見て行きたいと思い、社長にもパンフレットの文章や絵に惹かれた事を話しました。
私はニュースで流れるような社会情勢がよく分からなかったので、筆記テストは300人位の中の最下位の方だったそうです。
ただ、私が美しいと思うものという小論文を読んで、一度面接したいと連絡を頂きました。
内容は
1 洗濯機の中の泡あわ
今みたいに全自動の洗濯機ではない時代の、回っているのが見える洗濯機の中を見て、岩に打ちつける波を想像したり、カルピスを飲んだ時の清涼感を思い出す。
2 バレリーナの美しさは、私達が到底知り得ない閉ざされた世界での努力から出てくるもの。
というような、とても大学生が書くような文では無い事から珍しく思ったのだと思います。
最初、知的な障害がある人か、でも大学に行ってるんだもんな、社長は一緒に働きたいけど他の社員がどう思うかな等と30分近く面接をして、最終的には私が辞退してしまうという流れでした。
ただ、32年経っても覚えている出来事は、私が苦難に立ち向かう時、必ず私の心の支えになりました。
お勉強でも無い、身体能力でもない、誰とも違う感性を誉めてもらえた事がものすごく自信に繋がったからです。
感性は歳を取っても変わらないからね
育ててくれたお母さんに会ってみたい
と言って下さった一度しかお会いしていない社長
の言葉が私の自信を支えてくれています。
ちなみに母と社長は同い年だそうです。
心からお礼申し上げます。