胃瘻造設後待っていた人① | 失語症になっちゃったダンナと私の日々 

失語症になっちゃったダンナと私の日々 

2022年12月末、定年退職後、大学院で勉強していたダンナが脳梗塞で倒れ、失語症になりました。
今はリハビリに通い、緩やかな生活を送っています。そんなダンナと私との日々の暮らしを綴っていけたらと思っています。

 

   胃瘻造設後、

 

 初の面会を終えて病棟を出ようとしたら、

 

 3人の人が待っていた。

 

 

 STさん、受け持ち看護師、相談員だ。

 

 

 

 ん?

 

 

 

 STさんはずっと会って話がしたかった人だ。

 

 経口摂取の練習を始めましょうかと父に言ったら、

 

 まだ不安なようで断られましたと言った。

 

 父は誤嚥性肺炎を恐れているのだろう。

 

 けどSTさんに父は「トンカツが食べたい」と言ったらしい。

 

 父は昔からトンカツが好きだ。

 

 食べたい欲求があるのは嬉しい事。

 

 面会時の父しか知らない自分にとって、

 

 父の様子や会話が聞けるのは嬉しかった。

 

 私は車いすに座るだけでも喉の周囲の筋肉が鍛えられるので、

 

 それだけでもできるようになって欲しいんですと言うと、

 

 主治医からもそのように言われていますと言った。

 

 面談の際に、自分が言った事を主治医が指示を出してくれていたのだ。

 

 

 担当看護師からは何もなし。

 

 その場にいて時々微笑んでいるだけだった。

 

 父の様子を伝えてくれるわけでもない。

 

 担当看護師はまだ看護師になって、

 

 数年しか経ってない若い子だった。

 

 今のリハビリ病棟に転棟した日に電話で、

 

 家の段差など聞いてきて以来、

 

 まったく接触がなかった。

 

 正直頼りにはしていない。これから色々経験を積んでいく人だ。

 

 今まで通り父の話をする時は、師長か主任に伝えるつもり。

 

 

 

 そして、相談員・・・。

 

 

 

 7月中にどこぞに移って下さい(3か月ルール)という話だ。

 

 

 父の場合は吸引も頻回で夜中も吸引して貰っているので、

 

 療養型の病院になりますかと聞いたら、

 

 どうも違うらしい。

 

 特別養護老人ホーム辺りになるらしい。

 

 

 リハビリは?と聞くと、

 

 自宅に帰らない限りリハビリはないとの事。

 

 病棟を出たら、いきなりリハビリなしになるのですねと言ったら、

 

 そうですねと言った。

 

 この方母に「もう寝たきりです」とはっきり言った。

 

 胃瘻で栄養を付けたらリハビリも少しは進むと思っていたのに、

 

 勝手に突きつけられた寝たきり状態。

 

 

 なんか空しいね。

 

 

 なんの為の胃瘻なのか。

 

 

 けどごちゃごちゃいっても仕方ない。

 

 

 ここから出ないといけないし、もう父の環境を変えてあげたい。

 

 週1回10分2名の面会じゃ、ほとんど何も話せない。

 

 爪切りだけで終了。

 

 大事な話も少ししかできない。

 

 タイマーかけられてチーンで終わり。

 

 名古屋から来た弟が面会時看護師に、

 

「3名いけますか?」と聞いたことがあった。

 

 私は無理だよと言ったが、弟はムリならすぐに引き下がると言った。

 

 そしたらそのナースは大きな声で、

 

「私達はサラリーマンではないのです。

 

 意見があるなら投書箱に投書してください」と冷たく言い放った。

 

 

「駄目です」

 

 一言だけ恐い顔で言う人もいた。

 

 家族の気持ちに寄り添っていたらこんな言い方はしないだろう。

 

 

 

 

 

 父の入院を機に、

 

 

 色々勉強させて貰っている。