胃瘻造設後、
初の面会を終えて病棟を出ようとしたら、
3人の人が待っていた。
STさん、受け持ち看護師、相談員だ。
ん?
STさんはずっと会って話がしたかった人だ。
経口摂取の練習を始めましょうかと父に言ったら、
まだ不安なようで断られましたと言った。
父は誤嚥性肺炎を恐れているのだろう。
けどSTさんに父は「トンカツが食べたい」と言ったらしい。
父は昔からトンカツが好きだ。
食べたい欲求があるのは嬉しい事。
面会時の父しか知らない自分にとって、
父の様子や会話が聞けるのは嬉しかった。
私は車いすに座るだけでも喉の周囲の筋肉が鍛えられるので、
それだけでもできるようになって欲しいんですと言うと、
主治医からもそのように言われていますと言った。
面談の際に、自分が言った事を主治医が指示を出してくれていたのだ。
担当看護師からは何もなし。
その場にいて時々微笑んでいるだけだった。
父の様子を伝えてくれるわけでもない。
担当看護師はまだ看護師になって、
数年しか経ってない若い子だった。
今のリハビリ病棟に転棟した日に電話で、
家の段差など聞いてきて以来、
まったく接触がなかった。
正直頼りにはしていない。これから色々経験を積んでいく人だ。
今まで通り父の話をする時は、師長か主任に伝えるつもり。
そして、相談員・・・。
7月中にどこぞに移って下さい(3か月ルール)という話だ。
父の場合は吸引も頻回で夜中も吸引して貰っているので、
療養型の病院になりますかと聞いたら、
どうも違うらしい。
特別養護老人ホーム辺りになるらしい。
リハビリは?と聞くと、
自宅に帰らない限りリハビリはないとの事。
病棟を出たら、いきなりリハビリなしになるのですねと言ったら、
そうですねと言った。
この方母に「もう寝たきりです」とはっきり言った。
胃瘻で栄養を付けたらリハビリも少しは進むと思っていたのに、
勝手に突きつけられた寝たきり状態。
なんか空しいね。
なんの為の胃瘻なのか。
けどごちゃごちゃいっても仕方ない。
ここから出ないといけないし、もう父の環境を変えてあげたい。
週1回10分2名の面会じゃ、ほとんど何も話せない。
爪切りだけで終了。
大事な話も少ししかできない。
タイマーかけられてチーンで終わり。
名古屋から来た弟が面会時看護師に、
「3名いけますか?」と聞いたことがあった。
私は無理だよと言ったが、弟はムリならすぐに引き下がると言った。
そしたらそのナースは大きな声で、
「私達はサラリーマンではないのです。
意見があるなら投書箱に投書してください」と冷たく言い放った。
「駄目です」
一言だけ恐い顔で言う人もいた。
家族の気持ちに寄り添っていたらこんな言い方はしないだろう。
父の入院を機に、
色々勉強させて貰っている。