インクルーシブを全く知らない人へ届けたい



「障がいのある子、ない子。共に生きることの楽しさを1人でも多くの人へ届けたい。子どもの頃から育ち合うことで、大人になってからの心の壁をなくせたら」


そう思って、サプライフのみんなと共に、必死に活動して4年目。


インクルーシブとか全く興味のない人たちへ共に生きる思いを届けたくて試行錯誤やってきて、最近少しずつ広がってきたように感じることがある。

「障がいのある子と共に育つのいいね」って言ってくれる方に少しずつ出会っていることをとても嬉しく思っている。




そして、知ってもらう事の中の一つに、かのんが通常級に通っていることで「障がいのある子とない子が共に生きるためにはどうしたらいいか?」と考えていただく機会が本当に増えたこともあるのかな?と思う。




それくらい、今のシステムで障がいのある子とない子が共に生きることはハンパなく大変で、私は心穏やかに過ごせる1日なんか未だかつてない。




かのんったら毎日想像もつかないようなこともやるから慣れていない方が支援するのはとても大変なことなんだと改めて知り、知ってもらうことの大切さを痛感しつつ、謝りっぱなしの毎日だ。



かのんの付き添いしていた1学期に思ったのは、通常級には障がいのある子に慣れている人がほぼいないし、そもそも学校に人が足りないよな。と思っていたので、校長先生に、学生さんのボランティアさんを入れたいとお願いした。



校長先生にオッケーをもらい、Twitterで我が家の近くの大学を検索、そして出会えたとある学生さんと、サンシャイン裏の喫茶店で待ち合わせた。



  とある学生さんとの出会い


「障がいのある子が通常級?」


最初は多分混乱しながらも、それでもなんとか理解しようとしてくれる姿がそこにはあった。


ダウン症のある子はお話しが苦手なので、意思の疎通が難しいというイメージがあると、言葉を選びながらその学生さんが率直に教えてくれた。


「うちのかのんはまるで逆で、むしろ意思表示がはっきりしすぎてて嫌なものは嫌だと叫んで怒るタイプだ」と、不安な人にさらに不安を浴びせる私もどうかしてるぜ!と思いながらその日はさよならした。


「少し考えて後日お返事させて下さい」と言われて、その時の私の感触は、「やっぱり難しいよな」と思った。なぜなら、ほとんどの人がインクルーシブな環境で学生時代を生きていないのだ。


もう縁は切れてしまったかな?と思っていた矢先にラインがきた。




「かのんちゃんのお手伝いをさせていただけませんか?」






すごく驚いた!と同時に、「共生社会」について何も知らなかった若者が知ろうとしてくれたことがすごく嬉しくてありがたくてすぐに校長先生のところへ行った。





  インクルーシブ教育の生の声を聞いてもらいたい

そんな出会いから、「報道特集」の曽我部先生、平田さんの動画をその学生さんにみてもらい、その学生さんがとても感動してくれ、目からウロコだったとすぐさま連絡くれたことを平田さんに伝え、この度、曽我部先生のリアルなインクルーシブ教育について、その学校の学生さんに生の声を届けてもらえる機会をいただくことになった。



その学生さんは、自分の学校のお友達にも声をかけてくれた。





曽我部先生のリアルなインクルーシブ教育の話しは、何度聞いても涙が出る。


そして、曽我部先生と学生さんたちの座談会は、みんながそれぞれはじめて触れたインクルーシブ教育で感じたことを曽我部先生へシェアしていた。


逆に曽我部先生から学生さんへ質問もしたり、とても素晴らしい空間だった。


「日本の未来は明るいなと思える」と曽我部先生も仰っていて、私も心の底からそう感じた。


今、私は苦しいことが多い。なかなかうまくいかないインクルーシブ教育にもがいている。




そんな中で、担任の先生や同じクラスの子どもたち、支援員さん、そして、思いを受け取ってこうしてボランティアでかのんのお手伝いで入ってくれる学生さんに頼りながら、私も自分ができることをやりながら、ダウン症があるかのんと、地域の皆さんと共に生きている。




  曽我部先生からもらう光


そんな苦しい私の最近の「自分への呪文」が


【今は未来に繋がるんだ】


と毎日魂を奮い立たせているのだが、


曽我部先生が


「今だけを見るのではなく先を見ると、その場苦しんでいた子も、それぞれみんな幸せになっている。逆も然り。その瞬間を点ではみない」と言うようなことを仰ってたのを聞いて、涙が溢れそうになって、喉の奥に何かがつまって胸がいっぱいで、「私の呪文は間違ってなかった!」と、すごく温かく大きなエールで背中を押してもらえた気がして、また一歩ずつ前に進んでいこう!頑張ろう!と思った。



今日は空が青かった。


ふとしたときにウルっとなって空が滲んでみえたのは、障がいとか関係なく、ただただ1人の人としてカズキくんを受け入れ、インクルーシブ教育を実現してきた温かい曽我部先生の言葉が胸に沁みるのと、苦しむ自分のまわりを見渡してみたら、たくさんの人から優しさをもらっているんだよな、と、辛いことより人の優しさの重さを感じるからなんだと思う。




ほとんどの人が知らないインクルーシブ教育。


少しずつ少しずつこうやって知ってもらうことができる環境に改めて幸せだなと感じる。




  最後に


このご縁をくれた、ともまなの初期メンバーにも心からお礼が言いたい。本当にありがとうございます!


こんなに子どもを愛してくれる先生と出会えたらどれだけ幸せだろう。私も学生時代に曽我部先生とカズキ君と平田さんファミリーに出会って、同じクラスで過ごしてみたかったと思う。


曽我部先生、平田さん、本当に本当に、とても貴重で尊いお時間をありがとうございました。次は、曽我部先生のメソッドを胸に刻んだ学生さん同士の交流会を、曽我部先生や平田さんを交えてやりたいなーと思いつきました。笑


サプライフ、ともまな。みんなみんな、私の大切な宝物です。





報道特集

https://youtu.be/8BuUmZXK40s





※写真は重度自閉、重度知的のカズキくんのクラスメイトと曽我部先生。平田さん宅にて。





インスタはリアルタイムで投稿