思い出は桜と雪の木々と
いただいた啓翁桜の蕾が花開いた朝、祖母の訃報を受けました。
明治・大正・昭和・平成の時代を生き、
一時は入院したものの、自宅に戻り食事を楽しみにし、
時折しか会わない私の名前もしっかりと呼び、
食事が喉を通らなくなってからも10日間、医師が驚くような生命力で生きた
あっぱれな103歳。
天寿を全うするってこういうことなんだ・・・。
不謹慎な言い方かもしれないけれど、褒めてあげたい。拍手で見送ってあげたい・・・。
そんな想いで、朝に花開いた桜を一枝手折って別れに向かいました。
その本当に安らかで、透き通るような美しさに心の中で拍手。
よくがんばった103歳に、私の方が元気をもらったような気すらします。
寒い夜に【常夜鍋】 おまけにすき焼きも追記♪
杜の都にも雪が降り積もりました。
夏と冬のどちらが好き?と問われれば迷わず冬!と答える私ですが
春や初夏・秋も大好きですから、要するに「真夏が嫌い」であり「ムシムシとした湿度が嫌い」なのですね。
とはいえ、真冬の乾燥もお肌には大敵で
「カラッとした夏」と「しっとりとした冬」があれば、もう何もいうことがありません!
と、めんどうな人(笑)。
年齢による自律神経の乱れからか、年々蓄積される脂肪からか、とても暑がりになりました。
それでも冬になれば温かい食べ物を欲します

シチュウやポトフ・ブイヤベースといった洋風のものは沢山の具材を入れますが
こと和風の鍋となると、ゴタゴタといろんな具材を入れるのがあまり好きではありません!
と、またまためんどうな人(笑)。
【我が家のすき焼き】は
牛肉・大きめの笹がきごぼう・長ネギ・焼き豆腐が基本で
時に白滝、時に舞茸。季節なら芹。以上!
って、意外と入ってた(笑)。
すき焼きについて質問が入りましたのでちょこっと追記を。
すき焼きというくらいですから好きに焼いて良いのでしょうが(笑)
我が家では
・熱した鍋に牛脂をひき、まず牛肉だけジャ~っと焼き片側に焼き目がついたら、
すかさず砂糖・日本酒・醤油をジュッとかけ生卵につけて食べる。ここまでは完ぺきに焼肉で
・牛肉にひと心地ついたら野菜や豆腐を加えて、同じように砂糖・日本酒・醤油を適宜加え
味がしみたら食べる。まだ肉が食べたいようなら(笑)加えつつ今度は煮て食べる。
・今は特別に割り下を作ることはしていませんが、お酒に弱い方だと酔うかも?しれません。
その場合は水も同量ぐらい加えると良いでしょう。
このレシピのポイントは「ごぼうはサッと煮る」ことでしょうか。
この季節あたりからちらほら出始める新ごぼうを使うとさらに格別で
美味しくごぼうを食べたいが為にすき焼きを!ということもあるほど。
あ、もう一つありました!大・大・大ポイントが!!
決してケチらず!あくまでも贅沢に!!とびきりの牛肉を!!!
・・・・・少量買うこと(笑)
というのも、とびきりの肉ほど思った以上に食べられないものなのですよ、実は・・・
量が食べられないから、結果材料費が同じなのにとても美味しかった記憶が残る
という裏ワザでした(笑)
戻ります。
↓
でも、この常夜鍋は潔くホウレン草
と豚肉

誰が何と言おうとこればかりは譲れません。
【常夜鍋】
材料
ホウレン草
しゃぶしゃぶ用豚肉
・鍋に水・日本酒・出し昆布・つぶした生姜1片・つぶしたニンニク1片を入れて煮立て
ホウレン草と豚肉をしゃぶしゃぶとしたら
ポン酢・お好みで柚子胡椒などで食べる。
以上!笑
この季節ならではの根っこが赤くなり、甘みが増したホウレン草
が主役の鍋です。

ポイントはホウレン草もしゃぶしゃぶとする程度で引き上げること、ぐらいでしょうか。
※奥の黄色は、先日いただいた馬路村の柚子胡椒で(美味!)
手前は、黄柚子の皮と秋に冷凍しておいた青唐辛子と少量の塩をミキサーにかけて作ったもの。
市販品よりかなり減塩できて柚子の香りも良く我ながらなかなかでした。
料理人である友人ひゃくちゃんは果汁も加えてさらに美味しく作ってました、さすがです~!
私も作ってみようっと、黄色いの

そうそう、市販のビンに詰め替えていますがポン酢も自家製です。
柚子のしぼり汁と好みの麺つゆを合わせただけの簡易自家製ですが
生果汁は香りが断然違いますので、こちらはぜひお試しを♪
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
さて、年頭に掲げた「感覚を磨く!」ですが、今朝のこと。
昨日も銀行だ~買い物だ~と1日着ていた、一見普通の
でも実はライディング用の、ぬくぬくと温かくて冬の街着にも手離せない愛用のジャケットを着ようとして
↓
天のしずく
9年前雪の舞い散る日に静かに静かに息を引き取った義父はどんな思いで
その食事を口にしていたのだろうかとあらためて思う・・・。
素晴らしいドキュメンタリーでした。
映画は静かにその余韻を味わいたくてわりと一人で観る派だけれど、今日は食に関心の高い友人4人と鑑賞し、観終わってロビーに出たら・・・涙目の4人。
それぞれに涙する場面は違っていたのかもしれないけれど、その根底に感じるものは
一緒だったのだと思う。
辰巳芳子さんの『愛することは 生きること』という言葉は
生きることは食べることであり
食べることは生きることである・・・
そんな当たり前のことを深く感じさせてくれたように思う。
病院食に食欲が湧かなかった義父に食事を届けようと思ったのはごく自然なことだったけれど
最期を予感して病床に息子を呼びその段取りを伝えた義父は、それをどんな思いで口にしていたのかと思う・・・。
束の間でもいい・・・幸せだと感じてくれていたならうれしいな。
辰巳さんご自身がじんわりと体に染み渡るスープのような存在感。
フォーラム仙台 では25日まで上映予定です。












