風まかせDiary -10ページ目

エイプリルフール

ふわりふわりから時々サーっと降る春の雪で終わりを告げた平成24年度。

例年であれば、職員の採用手続きやら退職手続きやらで、小さい事業所ながらも何となく忙しないような、

でも、何か晴れやかなような、清々しいような気持ちでスタートする新年度。


だのに。

カーテン越しの朝日を見なかったふりをして頭から布団を被りなおして、気がつけば夫はとうにもぬけの殻で時計を見れば・・・「純と愛」いや今日からは「あまちゃん」の時間ではないですか。

重い頭を抱えながら、ボーっと画面に見入っていたら、あぁ、えーっと、たしかここは昨夏のツーリングで立ち寄った小袖の海女センター・・・。トランポの旅【またなのだ】

尻切れトンボになっていた夏のツーリング記事を思い出して、重い頭はさらにズキズキと痛むのだった。

頭痛薬を飲んで、お風呂で汗を流して、ちょっと爽快になった気がして、昨夜のアルコールを抜くべく

のろのろとウォーキングに出ていると、昨夜の呑み友=ご近所主婦友からのお買い得情報メール

「〇〇八百屋にてアボカド一袋(四個入り)¥200!!」

でもね、だんだんとアボカドを想像するだけで気持ち悪くなってきた・・・回れ右・・・。

何年ぶり?スポーツドリンクをガンガン飲んで、も一度布団を被ってもうひと眠り。

お昼の蕎麦でやっとちょっと人間らしくなった新年度のスタート。


あーあ。祭りの後は、後の祭り。

おとなげないジブンは四月馬鹿(笑)。


さて4月。新年からの、またちょっと仕切り直しの

サラリと、もうちょっとカッコイイ大人の女を目指すぞっと!

えっ?ゾッとしますって?笑


レポ的記事からはすっかり遠ざかってしまっているけれど

まずは大好きな「食」についてのことを、少しずつ書いて行きたいなと思ふ4月1日なのでした。

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あの日から2年


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昨夜のNHKスペシャル「メルトダウン」を見たせいでしょうか。

頭の中が覚醒しきってなかなか寝付けず、夜中に何度も目を覚まし迎えた

東日本大地震から2年目の朝でした。


大切な人を亡くされた方、家を失くした方、故郷を失くした方・・・。

遠くから被災地を思い続けて下さっている方。

それぞれにいろいろな想いで迎える今日の日であろうと思います。




とにもかくにも、あの日奪われたかけがえのないたくさんの命に祈りを捧げます。


そしてまたこの日を、この東北を、日本の、世界の各地で想って下さる方々に感謝いたします。




5年後、10年後、20年後・・・

それぞれにこの日を迎える想いは変わって行くのかもしれないけれど、それで良いのだと思うのです。

いえむしろ、この日ばかりかひと時だってその時を、その命を想っている方々に

どうか少しばかりでも心穏やかにこの日を迎えられる時が訪れますようにと祈らずにはいられません。


忘れないことはもちろん大切だけれど

悲しみは

一日の終わりに、から

月に一度のこの日に

そして年に一度のこの日にへと

胸の中からそっと取り出せるようになれば良い、と思うのです。

気が付いたら、いつの間にかそうなっていた・・・と思える時が来ますように、と思うのです。

悲しみは。


けれども、あの時の教訓だけは忘れてはならない。いつだって。


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もしかしたらもう二度とここに戻ってくることが出来ないかもしれないと覚悟した

その日カメラに収めた大好きなクリスマスローズは、今年もまたたくさんの蕾とともに

カメラに収まってくれたけれど・・・



このほんの数キロ先はまだ、そこに泊まることは許されず

未だ人が住める環境にはありません。


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あの日を想い、昨年のこの日に作ったデジブック をもう一度。









こんな時にはお茶を一杯


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ドゥドゥドゥドゥドゥ・・・と不吉な音をたてながらFAXが紙を吐き出している。


今時の連絡媒体はメールであるからして、諸々の報告や連絡、嬉しいお誘いはそっちに入る。

ということは、パソコンを持たないアナログ世代からのお知らせなのだ、FAXのほとんどが。


今度は何デスカ?

ドゥドゥドゥドゥドゥ・・・嫌な予感は的中だ、やっぱり。

母がケガをしたという・・・あらあら。

雪の積もった道端で車を避けようとして、ひょいと避けたつもりがどういうはずみか転んで

足を怪我したらしい。幸い骨折はないものの腱まで切って10針ほど縫う怪我。

もちろん本人は大変だろうけど、まずは良かったと胸をひと撫で。

70代半ば過ぎではあるけれど、心臓病の持病はあるけれど、体操をさせれば私より体が柔らかく(汗)

家の中も外もキッチンもいつもピカピカで、よく働く母。



80代半ばの父と二人で岩手に住んでいる、ということは・・・

まず食べることに困るだろうと「そっちに行くよ」というと

「おばあちゃんの時も何度も来てもらったし、雪だから来なくていいから」と。

しかも私に連絡をよこしたのは怪我をして数日後。「月末で仕事が忙しいと思って・・・。」

まずは東京にいる義姉にSOSを出したらしい。

「お義母さんにはいつもしてもらっているから」と、お義姉さんがすぐにおかずを送ってくれたらしく

ありがたく、お義姉さんから差し入れのおかずが底を尽きそうな頃合いを見計らっての娘の出番。


数品のおかずを作りながら、ふと思ふ。


大きいお腹で転んで松葉杖になった時。

仕事を休めない時の子どもの病気。

家族の入院でにっちもさっちもいかなくなった時の家族の食事。

こまめな母には、私も本当に助けられてきたなぁ、と。



切り干し大根の煮物・イカと里芋の煮つけ・おから・コロッケ・グラタン・・・

ついでに作ったから、と、得意のアップルパイやマドレーヌ・がんづき・・・

時には孫への小遣やら、こんなに大きくなってしまった娘への小遣まで忍ばせて(笑)。

いつも実家の食卓に並んでいた味に、忙しない心もホッとした。



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母の味には到底及ばないけれど、煮物三品はがんもの含め煮・牛ごぼう・ぜんまい煮

自分では作らないとみえて時々リクエストがある、春巻き・餃子

なにかと便利な鶏そぼろ、揚げ鶏のごまがらめ

ご飯ものは、娘(私)の嫁ぎ先の名物ホッキご飯。

たまにはいいでしょ?と、カレー。

パン派の朝食用にウインナー・ベーコン炒め。

ヤリイカと大根の煮物はまさかの入れ忘れ!

母が毎日欠かさない、大好きなフルーツをちょっと忍ばせて。


前日の買い出しから始まりクルクル動いた日。

お料理屋さんの知り合いが増えた昨今だけど、仕込がこんなに大変だったとは!


ひっひっ、ふぅ~。

と、大変な時こそ一杯のお茶を大切にするようになった。

いや、ほおっとする、その時間を大切にするようになった。



今日「明日退院!」の嬉しいメールがあったので告白するけれど(笑)

実は年明けから千葉に住む実弟がまさかの発病・入院。

ということは、昨秋に実兄の入院・手術。祖母の入院・自宅療養。

年明けて弟の入院。おかげで祖母の葬儀に弟は参列できなかった。


悪いことには悪いことが重なる。

お祓いを受けた方が良いのでは。

歳まわりが悪い。

・・・いろんなことを言われたり、考えてみたりはするけれど

「偶然」だと思いたい。思うようにしている。いや、思う。

あるいは、後で思うとそれが「必然のための偶然」だったりもする。

こじつけなのかもしれないけれど。


忙し過ぎる兄にはちょっと気をつけなさいと警告を(ちょっとイタ過ぎる警告でした?)

仕事に行きたくねぇ~!と言っていた弟には仕事の大切さを(感じた?笑)

まさに痛感させてくれたかと。


こんな風に思えるようになったのも凄まじい10年前があってこそ、なのであります。


この話は前にも書いたことがあるけれど

初夏に信号見落としの車による横からの追突事故・ワーゲン全損、幸い私はむち打ちのみ。

秋に娘の難病発症。入院後も悪化を続けて緊急転院。地元を離れ私は病院に付き添い。

そんな大変な時に息子が目尻を何針か縫う怪我。

入院中の孫娘を励ましていた義父が、孫の退院を待たずしてまさかの入院。

手術は開腹のみで、自宅で年越しをしたものの、年明けには再入院、

あっという間に帰らぬ人となってしまった。

娘の退院後間もなく、私たちの大切な友人も亡くした。


たった数ヶ月のうちに起きた、これでもかこれでもか、といわんばかりの不幸な出来事。

こんな私でも息は絶え絶え、笑顔を忘れ、みるみる痩せた。

でも。


よく眠れない・・・と言いながらも、手術の体勢を調えて待ってくれていた転院先の娘のベッドの傍らで

死んだように眠りに落ちた。

食事が喉を通らない・・・と言いながらも、完全絶食を強いられている娘の病室の浴室でおむすびが

喉を通った。からっからに渇いた喉と溢れる涙にむせびつつ。

確かに本当に辛い数か月ではあったけれど、悪いことばかりだったかといえばそうとも言えない。

沢山の方々に助けられ励まされ、温かい心をいただいたということももちろんだけれど

悪いことばかり・・・と言いながらも、良いことだって沢山あったはずで。


無理やりポジティブに考えよう。というつもりでもないけれど。


こんな時もあるさ・・・と、ほおっとお茶を一杯。

こんがらがった頭をちょっと整理して、いま出来得る最善を落ち着いて考える。

そんな時間の使い方ができるようになったのも、あの時があればこそ日本茶




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葉桜になりつつも、また蕾がふくらんだ啓翁桜。

みなさまにも良い春が訪れますように桜咲く