Yahoo!ニュースを見ていたら、

「会計士合格者の4割職なし」

とあり、切なくなりました。
頑張って合格したのに、仕事がないなんて。辛いですね。
10年前とは大きく状況が変わっていることに、胸が痛みます。


しかし!

社会の変化を嘆いても始まりません。
まず変えられるのは、自分なのです。


私は今のほほんとお休み中ですが、バリバリやっている同期たちに聞くと、とかく

「最近の新人は地味だ」

「つまらん」

「指示待ちだ」

というぼやきをよく聞きます。


監査法人の人員評価が加点方式でなく減点方式になっているせいもあるのでしょうが、これはいけません。

会計士は、仮にも、日本の経済系国家試験の最高峰。
これに合格したのだ、というプライド、日本の経済界をリードしていく、という気概を持ってください。



会計士試験の合格者が通わなければならない「実務補修所」なるところがあるのですが、年に一回くらい、泊まり込み研修があります。
何をするかと言えば、二日間かけて、コンピュータを使ってビジネスゲームをするのですね。

チームに分かれて、チームごとに会社を経営します。
商品の販売単価と仕入数、販売費、人員(人件費)を相談して決め、コンピュータに入力し、いかに儲けるかをチームで競うのです。

(※おぼろげな記憶ですので、少し違ったらごめんなさい )

他のチームの数値により市場の動きが変わります。
販売単価が高過ぎると売れない、でも販売費や人員を注ぎ込めば売れる、在庫を抱え過ぎたら資金繰りが悪化して倒産…といった具合。


先日、同業のオットがこの研修に講師として参加しました。
帰宅したオットに、

「どうだった?」

とウキウキ聞いた私。

なぜなら、私たちの頃、この研修はかなり面白いものだったからです。

価格競争になってほぼ全チーム倒産し、唯一倒産しなかったチームが優勝したり、

強気で仕入れ過ぎて初日に倒産するイケイケチームがたくさんいたり、

ひそかに談合が行われ、見事談合したチームだけが生き延びたり、

様々なドラマがあったのです。

みんな、目を輝かせてゲームを楽しみ、工夫し、盛り上がり、談合に至る心理を理解し(笑)、本気で悔しがり、そして夜もビジネスについて語りながら飲み明かしました。

この会場となるホテル、田舎過ぎて携帯の電波も入らないので、仕事の電話もかかってこず、思い切り羽を延ばせる場だったのですね。


さぁ、今年はどんなドラマが?!


…という私の期待は裏切られ、オットの答えは、


「う~ん、別に、しゅくしゅくとやってたよ」

「え?!談合や倒産は?」

「いやぁ、今の子は真面目なんだよ。
倒産は…1チームあったかな」

「何チーム中?」

「36チームだったかな」


!!!


いやぁ、びっくりしました。

真面目もいいですが…ゲームなんだから…盛り上がっていきましょうよ。
倒産1チームなんて、大人し過ぎ!


合格者が増え、10年前なら合格しなかった人が合格しているのは事実です。
しかし、10年前でも合格する人は、当然、今も合格するのですよ。
もっと自信を持ち、チャレンジ精神を持たれてはいかがでしょう。

就職先がなければ、自分で起業するくらいのファイトを持ってください。
大丈夫、ゲームで派手に倒産していたような人ほど、その後本当に起業し成功していますから。


大丈夫、勉強したことは必ず活かされます。

自信を持って、

「なにくそ!」

という気持ちで、

まずはチャレンジしてみてくださいね。

先輩会計士として、応援しています。