さて、今日は、男性が多い職場での身だしなみについて。




一般的に、女性はランチをした後、


化粧室に行って歯を磨き、お化粧を直すものと思います。


所要時間は・・・人にもよるでしょうが、10分程度でしょうか。






さて、私が監査法人に勤務していた頃。


この、ごく普通の二つの行動が・・・


繁忙期になると、難しくなりました。






会計士の仕事は、クライアントごとにチームで


行動することになります。


チームでランチを取り終わると、クライアントが監査法人用に


用意してくれる会議室にみんなで帰ってきます。




余裕のあるジョブかどうかにもよりますが、


基本的にはみなさん、さっさと仕事に戻ります。


仕事を始めないまでも、お昼休みのうちに


メールチェック&メールの返信をします。




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余談ですが、これは法人や部署によって


カラーが異なるのかもしれません。


私がいた監査法人でも、パートナーが




「プロは時間外の仕事はするな」




と言い、昼休みに仕事をすると注意される、


という部署もあるようでした。




ただし、私の部署はそうではありませんでした。


昼休みでも、ランチから帰れば仕事再開が当然。


そのくせ、タバコ休憩がやたら多い・・・


という先輩&上司もいました、ここだけのお話。


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さて、ここで問題発生です。


あからさまに歯みがきセットと化粧ポーチを持って


会議室を後にするのがはばかられる雰囲気があるのです。




もちろん、ランチから帰ってきたのが、


お昼休みが終わるよりも20分ほど早ければ問題ありません。


10分で身だしなみ、10分でメールチェック。


これでなんとかなりそう・・・。




しかし、実際には、早くても15分ほどしか残り時間がない、


ということがほとんどです。


となると、歯磨き&お化粧直しをして帰ってくると、


絶対に昼休み中にメールチェックは終わりません。




みんなパソコンに向かっているわけですし、


誰も何をしているか監視しているわけではありません。


しかし、メールを打つのと仕事をするのでは、


おのずとパソコンを打つ早さが違います。


つまり、昼休みが終わったのにメールの処理をしているのは


チームのみんなにバレバレ、ということです。




別にそんなに悪いことをしてるわけではないのですが、


なんとなく、キレイにお化粧を直した顔で


いつまでもメールの処理をしてる、という状況だと




「ふーん、そんなにまでしてお化粧直したいんだ」




と思われそうで・・・。






いや、分かっていますよ、自意識過剰なのは。


誰も私がお化粧を直したことにすら気づかないかも?


でも、何となく抵抗がありました。




そんなわけで、まずはお化粧直しをあまりしなくなりました・笑






歯磨きは、その点、しやすかったです。


「美」のためではなく、「健康」のため。


それに、会計士も接客業ですから、


口を清潔にするのは大事なことでしょう。




それでも、やはり時間がなくなってくると、


どうしても歯磨きもおろそかになります。


一応磨いてはいても、急ぐので磨き残しがあったりします。


ただでさえ、寝不足の毎日が続く繁忙期。


私は、その短い睡眠時間中も、仕事のプレッシャーからか


歯を食いしばってしまうことが多々ありました。


そのため、一気に歯がおかしくなるのです。


それでも、歯医者に行っていたら絶対に自分の分担は


終わらない・・・これは、一番辛かったことです。






しかし、歯磨きにもひとつ思い出があります。




私が新人の時から担当していたクライアントでのこと。


女性はチームに1人だけで、私はいつも女子トイレで


1人で歯磨きをしていました。


クライアントの女性陣は、みんな何やらおしゃべりをしながら


仲良く歯磨きをしています。




そんなある日。


私の歯磨き粉が、底をついてしまったのです。


何日か前から、


「買わなくちゃなぁ」


と思っていたのですが、タイミングを逃しており・・・


私は、残り少ない歯磨き粉を一生懸命しぼりだしていました。




と、クライアントの、いつも資料を持ってきてくれたり


お茶を出してくれる女性が、何の屈託もなく




「使います?どうぞ」




と自分の歯磨き粉を差し出してくれたのです。


まるで親しい友人のように。


なんだか、仲間に入れてもらえたようで、


ひそかに嬉しく感じました。




とても懐かしい思い出です。