「金利とは、今すぐお金を受け取れないことに対する我慢料と、
お金を預ける相手に対する心配料である」
ということが分かって頂けたところで、もう少し実践的なお話。
電器店やデパートなどで、「ポイントカード」ってありますよね。
今日はあのポイントカードのお話です。
まずは、「10%ポイント還元!」セールに1万円を持って
買い物に行くのを想像してみてください(話が複雑になるので、
今日は消費税はなしで考えましょう)。
あなたはこう思っていませんか?
①わ~、今日買えば10%引きだ!
②ポイントをたくさんためて、いつか使おう♪
そう、とってもお得感がありますよね。
でも、もう一度よく考えてみましょう。まずは①。
「10%ポイント還元」と「10%引き」は違いますよ。
「10%ポイント還元」は、「約9.1%引き」なのです。
なぜなら、1万円払って1万1千円の買い物が可能だから、
10,000÷11,000=0.9090・・・→元値の90.9%で買える
ということだからです。
次に②です。ポイントは、ためる楽しさもあって、
つい使わずにためてしまいがちでは?
ところがこれは、言い換えれば、無利子でポイントカードの
発行会社にお金を貸しているようなものなのです。
ポイントを使うか貯める決めるとき、あなたは
預金をする時のようにしっかりと「我慢料」と
「心配料」について考え、検討してから決めていますか?
突然発行会社が倒産するリスクは常にあるのです。
それに、そのお店には買いたい商品がないリスクも・・・。
ポイントを貯めれば貯めるほど還元率が上がる場合、
ありますよね?
「ごほうびポイント!」などといいますが、これは
カード利用者の当然の権利。
短期借入金の利息より長期借入金の利息の方が高い、
というだけの話なのです。
実は、私はこんなことを書いてはいますが、
ポイントカードが大好きです。
ただ、利用する際には、上記のような事実を、なんとなくでも
頭においたうえで使っていただきたい、と思うのです。
ポイントカードを発行している会社は、
そこまで説明してくれませんから。
説明はしてくれないけれど、上場会社には、「ポイントカード」の
残りポイントの一部を、「負債」として計上していることも
あるのですよ。会社側はちゃーんとこのカラクリ、
分かっているのです。
「だまされないで!」とまでは言いませんが、
しっかりお勉強してから使い方を考えてくださいね。