夫婦物語〜第六章*前進〜

明るく受け入れてくれた母親でしたが


「相手の御両親には、きちんとご挨拶したの?」

この言葉に私は胸が痛みました



「これからする」

「私に話すのとは訳が違うからね」

「うん、分かってる」

「私が先方の立場なら反対すると思う」

「だよね」

「私はあんたが芸人として、頑張ってるの応援してるけど、このまま独身なのかなあ、って
心配もしてなかったわけじゃないから、素敵な人と出会えて良かったと思うけど」

「うん」

「まあ、あんたが一番気にしてると思うから、
これ以上言わないけど、とにかく、
誠意を込めてね」

「ありがとう。また連絡する」

電話を切った後も
しばらく胸の痛みが取れなかった



付き合っている事を
電話では伝えてあるとは聞いていたので
思い切って切り出してみた


「挨拶とか行かなくていいの?」

「両親は2人とも働いていて時間取れないから、今は大丈夫。先に茨城に行こう」

「結婚の話しを進めるとなると
まずはそちらの両親に許してもらうのが
先じゃないかな?」

「いや、先に茨城だよ。
男性がまず挨拶に行くものだと思うし」

「そっか。分かった」

それからほどなくして茨城へ

想像以上の大歓迎おもてなしで

不安も一瞬だけ忘れられた


この後、愛知の両親への対面は
思いがけない形で実現するのですが
それはまた別の話し


〜続く〜





好評につきw
母娘の写真をばゲラゲラ


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