読書より政治を斬る。第25回 | 三原朝彦 ~あさやんブログ~

三原朝彦 ~あさやんブログ~

前衆議院議員
自由民主党福岡県第九選挙区支部長のブログです。

皆さん、こんばんは。
「読書より政治を斬る」の第25回です。今回の本は、中国台頭の終焉です。

 

 2010年の尖閣諸島付近での中国漁船の領海侵犯と船長の処分保留釈
放問題以後どうも我国と中国の間の関係はギクシャクしています。い
やそれ以上に尖閣諸島の現場では一触即発の事態すら発生しかねない
今日です。一衣帯水、日中友好、次には政冷経熱、そして今日では政
も経も冷え切った状態です。
 
 
そんな時に中国経済の内幕を知悉した元官僚が「中国台頭の終焉」
(津上俊哉・日経プレミアシリーズ)なる中国の人達にとっては面白
くない、我々日本人にとっては「眼から鱗」の議論内容の本が出版さ
れました。

 著者は若くして脱サラならぬ脱官僚し、民間投資コンサルタントと
して中国に入って行きました。氏の実体経済に基いた説明は誠に判り
易く中国の現実を表現します。特に我国でも問題である人口減少、そ
れも労働人口が減って高齢者が増える実情を見る時、今日迄の昇龍の
勢いの中国経済を著者は冷静に分析し、書名のような結論に至ってい
ます。
 
 確かに中国は可能性を持つ国であると同時に、脆さも持つ国です。
著者はこの点をこれ迄の肌身で体験した事をしっかりと理解して中国
がスーパーマン的行動を行えるとは思っていませんし、まして米国を
凌駕するような事は起る論拠がないと明確に示します。
 
 何も我国は中国を競争相手にして勝った負けたと一喜一憂すること
はありません。しかし、ついつい隣の動向を神経質に気にかけるのは
人の常です。ここの所を忖度して著者は私達日本人にもっと冷静に隣
国中国と付合う事を教えてくれるのです。 <了>
                自由民主党
                 福岡県第九選挙区 支部長
                   衆議院議員
              
   三原 朝彦