最近お顔などの「いぼ」でご来院される方が増えています。

 

 

患者さんが「いぼ」と言われるものには

皮膚科的に様々なものが含まれます。

 

 

お顔の「いぼ」で多い物は

  1. 脂漏性角化症(別名老人性ゆうぜい)
  2. 軟性繊維腫
  3. ウイルス性のゆうぜい
  4. その他の腫瘍(脂腺増殖症や汗管腫など)
 
中でも当院で圧倒的に多いのは、
1番目の脂漏性角化症です!
 
 
これは皮膚の老化によるもので、
日光暴露も大きく関与します。
 
 
診断は視診とダーモスコピーを用いて行いますが、
皮膚科専門医、形成外科専門医にとっては基本的な診断です。
 
 
 
ある日、
お顔に沢山の脂漏性角化症がある患者さんがご来院くださいました。
 
 
数が沢山ある場合の治療は、
液体窒素療法を行うことが多いのですが、
 
ラジオ波ナイフでの切除(電気メスよりも皮膚へのダメージが少なく、かつ微細な深度調整が出来る機器です)もさせて頂いております。
 
 
この日この患者さんにも、
 
液体窒素はダウンタイムもほぼなく、日常生活を普通に送れるものの、
1回の治療効果は限定的で回数がかかること、
色素沈着は生じる可能性があること、
 
大きな病変がある場合には電気焼灼という、レーザーで削るとの同じように
ラジオ波ナイフで削り取るようにとらせていただくこともあり、
ただしこれはその後の処置が必要で、瘢痕形成(きずあと)のリスクもありうること
 
など、丁寧にご説明いたしました。
 
 
 
いろいろとお話を聞いていると、
当院に来られる前に某大手美容外科を受診されたとのこと。
 
 
 
納得された医療機関で治療を受けられるのは
全く問題ありません。
 
 
ところが、
 
これは何かわからないので、
皮膚科に行って診断書をもらってくれば治療する
 
と某大手美容外科の医師に言われてこられたとのことびっくり
 
 
ビックリですびっくりびっくりびっくり
 
 
うーん、
 
医師として何かわからないから他の医師に診断はしてもらって
お金がとれる治療だけはするはてなマーク
 
…ちなみに患者さんが提示された料金もびっくりするくらいのものでした💦
 
少なくともワタシやひろや医師には無い発想です。
 
 
 
そもそも沢山あるいぼが「全て同じ治療」ということもありえません。
 
 
一つ一つに対し、詳細な診察と診断があってこそ、
治療結果がどうと言えるものだと思うのです。
 
 
 
 
国が決めた保健医療制度の基盤ともなっている考えですが、
 
医療はまず診断がありき
 
です。
 
 
 
皮膚科は特に視診(見て行う診断)がとてもとても重要であり、
 
この視診がきちんとできるかどうかは
皮膚科医としてのトレーニングをしっかりと受け、
かつ経験を積むことで培われるものなのです。
 
 
「いぼ」を治療するときにも必ず、
いぼが生じている皮膚の解剖学的構造を念頭におき、
 
皮膚のどの深さまで病変があり、どこまで削れば再発が少なく、
かつキズあともなるべくキレイにできるのか
 
こうしたことを考えながら治療します。
 
 
 
「診断はわからないけど治療する」
これではきちんとした治療が成り立ちません。
 
 
「美容外科は全て自由診療だから、この原則は守らなくていい」
というわけにはいかないと、ワタシは考えております。
 
 
 
患者さんには申し訳ないのですが、
 
「診断できない医師が治療すべきではないと思います」
ワタシ自身のポリシーをお話し、
 
診断書作成は丁重にお断りしました。
 
 
患者さんは「どうしてですか?」という反応を少し示されましたが、
ワタシの思いをきちんとお伝えすると、それ以上はおっしゃいませんでした。
 
…患者さんには落ち度もないので気の毒ではあったのですがアセアセ
 
 
 
大半の医師は、医師としての社会的使命を感じて
研鑽と研修に努めて、目の前の患者さんをよくして差し上げたいと頑張っておられます。
 
美容専門の先生でも、真面目な先生はたくさんおられるとは思いますが、
これにはびっくり仰天したのでした💦💦💦 
 
 
 
 
 

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