皮膚がん
というと皆さま何を思いうかべますか?
代表的なのは
ホクロのがん、メラノーマ(=悪性黒色腫)でしょうか。
じつは皮膚がんで一番多いのはメラノーマではありません
メラノーマは皮膚がんの中でも2割程度と、
実は頻度としては決して多くないのです…。
有棘細胞癌や基底細胞がんで、
それぞれが皮膚がんの3割、
つまりこの2つを合わせると6割を占めます。
そして、この2つのがんで命を奪われるケースはそれほど多くはないのです。
紫外線による「光老化」
以前、「皮膚の老化」解説しますにて、説明させていただきましたが、
記事を読んでいらっしゃらない方に向けて、軽くおさらいいたしておきます。
老化は内因性と外因性に分けられ、
年を経ることで起こる内因性老化
は避けることはなかなかに難しい一方ですが
内因性老化は全体の2割以下にすぎず、
いつまでも若々しくあるためには自分でコントロールできる
外因性老化を防ぐ
ことが重要です。
外因性老化の要因のなかでも
「紫外線による光老化」というものが、
非常に重要な位置を占めます。
特徴としては、
- 色の変化(黄色や茶色の肌になる)
- 表面がざらざらする
- 血管が拡張する
- ツヤがなくなる
- 厚く硬い皮膚になり、弾力がなくなる
- シワが増加し深くなる
などに加え、
進行すると、一部が腫瘍の発生母地となり、
老人性のイボ(脂漏性角化症)といわれる良性腫瘍だけでなく、
日光角化症などの前癌病変や
有棘細胞癌や基底細胞癌などの
皮膚がん
発生のリスクともなりうるのでした
が、
いきなり皮膚がんにはならないケースも存在します
あと5年〜10年、そのままにしておくと皮膚がんになってしまう可能性の高い、
皮膚がんの一歩手前の状態=表皮内がん
(この段階を「早期がん」と表現する先生もおります)
紫外線の影響で、最も身近に起こりうるのが日光角化症です。
https://www.mochida.co.jp/nikko-kakukasho/about/symptom.htmlより引用
この写真を見て、
早期の皮膚がんなのに、赤いということがお分かりになりますでしょうか。
出来初めは湿疹と見分けがつかないこともあります。
日光角化症はがん細胞がまだ表皮の中にとどまっている状態(表皮内がん)であり、
きちんと治療すると、命に関わることは基本的にありません。
そして、こうした、日光角化症などといった、
表皮内がん
数にすると、皮膚がんよりもはるかに多いです。
そして、このまま何年かおいておくと、皮膚がんに進行することがあります。
皆さまの身近にも皮膚がんはありえるのです。
がんはなんでも早期発見・早期治療が基本ですが、
皮膚がんの中には、紫外線防御により予防できるものもあるのです
今からでも紫外線対策きっちり行ってまいりましょう。
そして、
皮膚のトラブル、お悩みはお早めに身原皮ふ科・形成外科クリニックにご相談ください
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