――― 南北朝鮮立高校 仁憲高校と悲劇の韓人？ ―――
日本で，
日本政府・与党のスローガンである「この国を、守り抜く。」や、「文政権を糾弾する」などの言葉を、宣言文の「例示」として書き出していた。
こんな政治教育を行なえば，何らかの批判を受けるし，処分される可能性がある？
なのに，
韓国で，
韓国政府・与党のスローガンである「誰も揺るがすことのできない国」や、「安倍政権を糾弾する」などの言葉を、宣言文の「例示」として書き出していた。
こんな政治教育を行なっても，何の御咎めもなし。一切処分されない。
だって，
韓国では，
政治的に偏った理念を生徒に注入する教師について適当な処罰規定はない
ということになっているから。
（拙筆「アベが韓国を羨んでいる？」）
しかし，
今回は違うようだ。
韓国で，
韓国政府・与党のスローガンである「誰も揺るがすことのできない国」や、「安倍政権を糾弾する」などの言葉を、宣言文の「例示」として書き出していた。
こんな政治教育を行なっても，何の御咎めもなし。
とはいかなかったようだ……
2019年10月23日16:30，ソウル市冠岳区奉天洞，仁憲高校正門前にて，
「生徒たちに思想の自由を保障してください」
23日午後4時30分、ソウル市冠岳区奉天洞の仁憲（インホン）高校正門前で同校3年生のキム・ファラン君とチェ・インホ君（いずれも18）が「生徒は政治的なおもちゃではない」と書かれた横断幕を出して会見を開き、上記のように訴えた。二人は「仁憲高校学生（生徒）守護連合」の代表とスポークスマンで、このグループは同校の教師たちによる与党寄りの政治思想注入や強要に反発して結成されたという。二人は「仁憲高校の生徒500人のうち150人が支持あるいは連帯の意思を表明している」と明らかにした。
二人は会見で「仁憲高校では現政権に対する批判的な考え方は絶対に認められず、厳しい統制を受けている。生徒たちは政治教師の政治的な侍体（仕える人間）に転落した」「生活記録簿に悪く記載され、授業の雰囲気を壊すと思って政治教師を黙認してきたことが今の事態を呼び起こした」「全ての生徒が政治教師の従属から抜け出さねばならない」などと訴えた。
（チェ=ウォングク「大学入試を目前に控えた韓国高校3年生が記者会見「恐ろしい思想注入はやめてください」」《Chosun Online》朝鮮日報日本語版2019年10月24日10:41。）
悲痛な生徒の叫び，
「生徒たちに思想の自由を保障してください」
「生徒は政治的なおもちゃではない」
「全ての生徒が政治教師の従属から抜け出さねばならない」
「犬、豚にされた」
「ひどい思想注入はもうやめてほしい。批判もできずただ無条件賞賛することこそ本当の犬や豚だ」
「学校は生徒たちの声を押さえ付けている」
というのですが，
どういうことになっていたのかというと，
「仁憲高校では現政権に対する批判的な考え方は絶対に認められず、厳しい統制を受けている。生徒たちは政治教師の政治的な侍体（仕える人間）に転落した」
「生活記録簿に悪く記載され、授業の雰囲気を壊すと思って政治教師を黙認してきたことが今の事態を呼び起こした」
という事態になっていたようですが，
具体的には，
授業時間中に「朴正煕（パク・チョンヒ）大統領による経済政策の業績」を高く評価すると、教師たちから「反社会的人物」を意味する「イルベ会員」などと罵倒され、その後は意見が言えなくなったケース
「反日スローガン」のアイデア提案を拒否し、教師から「たるんでいる」などと面と向かった罵倒されたケース。
文在寅（ムン・ジェイン）政権への批判を口にしたことを理由に職員室に呼ばれて叱られたケース
「チョ・グク前法務長官の娘のインターン疑惑は事実の可能性が高いのでは」という意見を言うと、教師から「犬、豚」などと侮辱された生徒たちもいたようだ。
「現在、仁憲高校では他のクラスの友人と会えないようにクラス間の出入りが禁止され、特別な用事がない限り職員室にも入れない」
「仁憲高校学生守護連合」の会員40人以上が教室に集まったときは学校関係者がやって来て解散を指示した
このようなことが行なわれていたようです。
事態を改善すべく，
「私たちは教師の政治的中立という義務と、思想の自由という基本権を要求している」
「全国の他の高校生たちとも連携し、全国学生守護連合を結成したい」
としている。
横断幕では政治偏向教育の事例や教師7－8人の実名を公表する予定だったようだが、名誉毀損（きそん）など法的問題を懸念し公表は控えたという。その代わりに二人は被害を受けた6件の事例を紹介した。例えば授業時間中に「朴正煕（パク・チョンヒ）大統領による経済政策の業績」を高く評価すると、教師たちから「反社会的人物」を意味する「イルベ会員」などと罵倒され、その後は意見が言えなくなったケースや、「反日スローガン」のアイデア提案を拒否し、教師から「たるんでいる」などと面と向かった罵倒されたケース。さらには文在寅（ムン・ジェイン）政権への批判を口にしたことを理由に職員室に呼ばれて叱られたケースもあったという。「チョ・グク前法務長官の娘のインターン疑惑は事実の可能性が高いのでは」という意見を言うと、教師から「犬、豚」などと侮辱された生徒たちもいたようだ。二人はこの生徒たちについて「犬、豚にされた」と訴え「ひどい思想注入はもうやめてほしい。批判もできずただ無条件賞賛することこそ本当の犬や豚だ」と主張した。
「学校は生徒たちの声を押さえ付けている」との指摘も相次いでいる。チェ君は「現在、仁憲高校では他のクラスの友人と会えないようにクラス間の出入りが禁止され、特別な用事がない限り職員室にも入れない」と明らかにした。「仁憲高校学生守護連合」の会員40人以上が教室に集まったときは学校関係者がやって来て解散を指示したという。二人は「私たちは教師の政治的中立という義務と、思想の自由という基本権を要求している」とした上で「全国の他の高校生たちとも連携し、全国学生守護連合を結成したい」との考えを示した。
（チェ=ウォングク，同上記事，《Chosun Online》朝鮮日報日本語版2019年10月24日10:41。）
【引用】
・チェ=ウォングク「大学入試を目前に控えた韓国高校3年生が記者会見「恐ろしい思想注入はやめてください」」《Chosun Online》朝鮮日報日本語版2019年10月24日10:41。