(138)大阪府南河内郡 金山古墳(双円墳・NHKで紹介)


金山古墳は1年前にNHKの番組「ミステリアス古墳スペシャルⅢ」で紹介されていた古墳で、墳形がこれまた全国でも珍しい大小二つの円丘が連結した双円墳なのだ。



手前が北丘

 

上から見るとひょうたん型。

現地は6台程度の駐車場があり、古墳解説の説明版がとても分かりやすい。
古墳もきれいに整備され、石室の中がよく見れるよう照明がついている。

さらに墳頂まで登ることができるうえ周堀がはっきりしているため

周りの住宅も写真撮影の邪魔にならない。

 

全長は85.8m

駐車場から撮影・手前が南丘

 



北丘の直径38.6m・高さ6.8m


南丘の直径55.4m・高さ9.4m

墳丘は両丘同時に築かれ、北丘が2段、南丘が3段築成。



格段のテラスと墳頂には敷石がある。

葺石はくびれ部の西側のみ。



周堀があり深さ1.4mで水をためる機能はなかった。

築造時期が古墳時代末期のせいか埴輪は無かったようだ。



北丘の墓道と石室入口

 

埋葬施設は両丘とも墓道を伴う横穴式石室があり、

調査された北丘の石室(全長10m)の中には家型石棺が2つ



 

あとから入れたであろう二つ目の石棺は、玄室ではない狭い通路(羨道)に無理やり押し込められており、とても窮屈!よく入れたな!と思うありさま。

 

NHKでも話されていたが、よっぽど急を迫られた事態が起こったのではと推測される。


石棺の蓋は奥に比べ手前は突起が簡略化されているから

後の時代に造られたことがわかる。盗掘の穴も見える。


南丘の石室はあることが確認されたのみで調査は行われていない。

築造時期はAC570年~620年ごろか(6世紀末~7世紀初頭)




引用・参考/現地案内版・NHK「ミステリアス古墳スペシャルⅢ」