(111)長崎県東彼杵(そのぎ) 彼杵の古墳(ひさご塚)
(全長59m・前方後円墳)
国道205号線を西に走って、JR大村線の踏切を超えるとすぐに
左手に前方後円墳の美しい後円部が見えてくる。
「彼杵の荘」道の駅に隣接する長崎県を代表する前方後円墳で、
当時の姿に復元されている。
全長58.8m、後円部直径37.7m、高さ6.3m、くびれ部幅11.0m、
前方部長さ21.1m、幅18.5m、高さ2.6m
後円部は2段築成で、前方部が低く平らで細く、かつ著しくくびれていることから
古墳時代中期に近い墳形のようだ。
墳丘上に埴輪は確認されなかったが、葺石が確認されている。
埋葬施設は後円部上に2基ある。
1号石室は石棺系竪穴式石室で、長さ2.7m・幅1.5m・深さ0.5mでほとんど破壊されていたが、赤い顔料が塗られ鉄鏃・ガラス製小玉・勾玉などが発見された。
2号石室は石棺系横口式石室で、長さ1.7m・幅1.0m・深さ1mで、銅鏡が発見された。
築造はAC410-440年ごろ(5世紀前半ごろ)
被葬者は当時大村湾主変地域を統治していた首長と考えられている。