永井路子 望みしは何ぞ | miguel664のブログ

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永井路子「望みしは何ぞ」を読んだ。

まず、このタイトル のぞみしはなにぞ と打っても変換しない。

ワードの知らない語彙のようだ。


藤原道長の子能信が主人公。

平安時代は政敵を武力または策略で倒すことのなかった時代だから、さしたる事件はない。

例えば大化改新、壬申の乱、長屋王の変などのようなことはない。

万葉集のような佳き歌も。

そこにあるのは天皇に権力者が娘を送り込み、それが皇子を産むかどうかとその子が育つかどうかだけとなる。

この小説にもそれだけが延々と描かれている。

ほかに何もなかったのだろうかと不思議に思う。

また永井路子の小説には

「政治というものは」

というフレーズがしばしば出てくるが、ここでいう政治とは権力を掌握するだけの意味で、その権力で何をするかは一切描かれていない。

その意味では現在のメディアも同じようなものではある。



閑話休題 

伊調馨、カムバック。