「日本語歌詞つきの音楽に狭く浅く接しているブログ主が、心に留まった歌詞を紹介し、思わぬ魅力やそこに秘められた意味を浮き彫りにしたい」シリーズの18回目です。
今回は、沢田知可子さんの「Day by day」という曲です。
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リリース時期:1995年
初めて聴いた時期:1995年
作詞 : 沢田知可子
作曲 : 沢田知可子
上の歌詞カードに書き込んだ矢印のところ、
この道を歩きながら〜
のビブラートが絶品なんです。
気持ちのこもった歌唱に毎回鳥肌が立ちます。
これだけで聴く価値あり。
ぜひいい音源を、いい環境で、大きめの音量で聴いていただきたいです。
(サブスクにないのが残念)
他サイト内では再生できない動画なので Youtubeへのリンクです。
3分30秒すぎから始まるのCメロがポイントです。
さて、なぜ「気持ちがこもっている」と個人的に思っているのか、それは沢田さんの経歴に関係があります。
20代後半で「会いたい」で一躍有名になった彼女。
その5年後に発売されたのが今回の曲で、結婚後の男女の絆のようなものがテーマになっています。
この時点では沢田さんは結婚していなかったので”想像”で書いた詩のはずですが、
「こういう結婚生活を歩みたい」というリアルな希望や期待が色濃く曲に表れていると思います。
なぜなら、この約半年後に結婚されているから。
結婚相手は、この曲の編曲者であり、キーボード・シンセサイザー担当でもある小野沢篤という方(沢田さんより4つぐらい年上)。
沢田さんはこのころの31〜32歳。
当時の初婚年齢としては高めだったかもしれませんが、それが逆に熟成度合いを高めているようにも感じます。
ただ年齢に関係なく、結婚を控えた女性というのは基本的に美しいです。
ひとつのピークというか、象徴として。
(もちろん結婚後の女性も、子育てしている女性も美しいですが)
幸せな結婚生活への願いが込められた曲で、Cメロの「この道を歩きながらー」のビブラートはその絶頂なのです。
女性ボーカリストとしての歌唱力も遺憾なく発揮されています。
久しぶりに聴くたびに涙が出そうになります。
ストリングスアレンジがあの服部克久さんというのも見逃せないポイントで、弦楽器とドラム・ベース・ギターの重なりが美しいこの曲には、
・1995年3月発売のシングルバージョン
と
・同4月発売のアルバム「Cocktails」に収められたアルバムバージョン
とがありますが、ボーカルや演奏は同じにしか聞こえません。
アルバムバージョンの冒頭に「デイ バイ デー」と唄うアカペラのコーラスが追加されているのが唯一の違いかな?
その後の彼女の結婚生活がどうだったか情報は持っていませんが、
Youtubeとか見る限り、夫婦二人三脚で音楽活動を続けられているようですね。
ちなみに、この曲どこかで聴いたことある、と思った方、
それは十中八九、「火曜サスペンス劇場」のテーマ曲として(1995年〜翌年)だと思います。
たぶん自分もそれで知ったと思います。
大学生で一人暮らしをしていた当時、なぜか2時間ドラマを好んで見ていたのでした。