北区にあった「なが木」は、蒸しをかけない、地焼きのお店で
札幌のお店の中では、密かに一番好きなお店でした。
久しぶりに今日は贅沢を、と思い、テンション上げて行ったら……
2010年頃から、シラスウナギの不漁が話題となっていましたが
三年連続の不漁で、過去に無い高値に張り付いたまま、どこまで
高くなるのか見当もつかない、という状況が続いているそうです。
リーズナブルな価格で頑張っていた店も、2年連続で値上げしたり
悲鳴をあげ、廃業を決意する店も出てきてとは聞きましたが…
でも、まさかここが…
ご夫婦にスタッフ1名で、堅実にやっていたと思っていましたが…
ウナギは、懐と時間に余裕のあるときの食べ物ですよね。
ご主人が捌き、焼き、焼きあがったウナギの、縁の少しこげた部分を
奥様が丁寧に鋏で切り落として、ご飯に載せてゆく。
対面式で、こちらから目でも楽しめる様に低めにしたキッチンを眺め
ながら、焼き上がりを待つ、その幸福な時間。
超高級店ではないのですが、住宅地の北17条にあって2010年当時で
3000円と3700円の価格は、懐の寂しい中年オヤジには、年に1度
行けるかどうかという店だったので、威張って紹介はできないのですが…
ウナギの完全養殖にメドが立って、シラスウナギの価格が安定したら
もう一度再開して欲しいものです。
とりあえずは先代からの50年間、お疲れ様でした。
ありがとう「なが木」