開け放たれた扉の目の前に立っていたのは
紅白――博麗霊夢が立っていた
レミリアは緊張を解くと
会話を切り出した
レミリア「あら?どうして貴女が私の城にいるのかしら?」
霊夢「あれ?あんたがこんな時間から起きてるなんて珍しいわね」
レミリアの質問と同時に
霊夢もレミリアに質問してきた
レミリア「貴女、私の話を聞く気あるかしら?」
霊夢「あるわけないわ。あんたの部屋に来た理由は聞きたいことがあった
だけなんだから」
霊夢の答えに深いため息をつくと
その聞きたいこととやらを
聞くことにした
レミリア「それで貴女の聞きたいことって?」
霊夢「アンタの妹のことよ」
レミリア「フラン?フランがどうかしたのかしら?」
霊夢「最近、紅魔館の地下から叫び声が聞こえるらしいわ、奇声の方が正しいかしら」
それを聞いた瞬間
レミリアの体は凍りついたかのように固まった
レミリア「ま、まさかあの子…ッ」
霊夢「アンタが定期的に遊んであげないから、ちょっと気が立ってるんじゃないかしら?」
確かにフランとは定期的に遊んであげていた
最近は忙しくてそんな暇はなかったが
まさか――――
レミリアが思考を巡らせているとき
紅魔館が大きく揺れた――――
【紅魔館図書館内】
魔理沙「な、なんだぜ!?」
本を探している最中に大きな地震が起こった
これは地下からくる振動だ
パチュリー「ッ!?これは地下から?まさか妹様がッ」
巨大な地震の中
不安と恐怖が紅魔館の住人を支配する――――
【紅魔館内】
咲夜「!?これは」
地震に反応した咲夜は即座に状況を把握した
咲夜(妹様が暴れてるッ!止めに行かなければ!)
大きく揺れる中
普通の人間ならまず動くことができないだろう
しかし、咲夜は時間を操れる
時間を止めてフランの居場所に
急いで向かう――――
【紅魔館地下】
フラン「あはっあはははははっ」
理性を失った少女は力の限り
暴れまわる
フラン「つまんないぃ!つまんないよぉおねぇさまぁあ!」
次の瞬間
炎の剣が壁を切り裂いていた
フラン「いつまでこんなところに閉じ込めておくき?フランだって楽しく遊びたいのに
楽しく遊びたいだけないのにぃ!」
暴れる少女の姿はまさに悪魔
この怒りは「寂しさ」からくるものか
それとも「憎しみ」からくるものか
その答えは少女しか知らない―――