色メガネを外す

みんな少なからず、人に対して自分なりの見方を持っています。

「この子はいつもケンカする」
「この子はいつも忘れ物をする」
「この子はいつも人をたたく」

そう思うのには、理由がある。
昨日までが、たしかにそうだったのかもしれません。

でも——

その“色メガネ”で見続けることで、
相手を本当にその通りの人にしてしまうことがあります。

人の前に立つとき、私はまず色メガネを外します。
先入観やラベルを、いったん横に置く。

とくに「問題児」と呼ばれている子に向き合うときほど、
頭の中でイメージします。

色メガネを外す。
決めつけを外す。
レッテルをそっと横に置く。

子どもは、毎日ちゃんと成長しています。
それなのに、大人がいつまでも過去のイメージのままで関わってしまったら——
その成長の足を引っ張ってしまうことだってある。

ラベル。
レッテル。

貼られ続けると、子どもはこう思ってしまいます。

「自分はそういう人なんだ」

やがて、その言葉が自分そのもののように感じられ、
本当にそう振る舞うようになることもある。

大人の決めつけは、ときに子どもをコントロールしてしまいます。

たとえば、いつも忘れ物が多い子がいたとして。
その子は今日こそ「気をつけよう」と思っているかもしれない。

それなのに、
「あなたは忘れ物ばかりするんだから!」
と言われ続けたら——

本当に“忘れ物ばかりする人”になってしまうかもしれない。

せっかく芽生えた成長のチャンスを、
私たち大人がつぶしてしまうこともあるのです。

だからこそ。

相手の前に立つときは、色メガネを外す。
ラベルを外す。
その人を、そのまま見る。

それが、相手の可能性をつぶさない関わり方だと、私は思っています。