「さくら心中」の第一の心中は、お父様と桜子を捨てた母の秀ふじでしたね。
千年さくらの移植に有り金を使い、いさみ酒造は火の車。なのに父親は芸者遊びで、養女を大嫌いな男と結婚させないと会社がつぶれるから、借金だらけで他に方法がない。
あまりの不甲斐なさに、人生に絶望して、愛する桜子の代わりにその母と心中ってわけだね。
借金をチャラにしてくれる金満家(死語)が、桜子が嫁に欲しいと無理強い。勝は父ちゃんの残した酒蔵と借金のために、桜子を好きでも駆け落ちは出来ないから、比呂人に桜子と駆け落ちをしろっていい人だね。
まあ、桜子に付きまとう雄一(大熊)を勝が殴って、父親の唯幸(神保)が桜子と雄一を結婚させようと画策し、融資を止めると脅して結婚を迫る。
勝が雄一を殴って、怒りをかったのが原因だ。
一番可哀想なのは、旦那が愛人と心中されたお母さんのかとうかずこさんだ。
しかも、相手の芸者は桜子の実母で、皆は知っていたなんて、いい笑い者だ。
全部千年桜と桜子のせいで、桜子を引き取ったから郁造は秀ふじと出会って、美しく成長した桜子への愛を、実母の秀ふじに置き換えていた。
娘を抱くわけにはいかないからな。
母親は、桜子を憎み、鬼ばばあになって、雄一との結婚を急がせて、家から追い出そうとした。
悪役を演じないと生きていけない。
人身御供でも何でも、残された方は生きる術が全てだから、金持ちに嫁にやって、「いさみ酒造」を守らにゃならんってことだね。
どんなにショックを受けて、旦那と愛人を憎んでも、母は強し!女は現実的なんだよね。
息子は簡単に割り切れないから、桜子の幸せを一番に考えるんだ。