三井峯子(原田美枝子)殺人事件の重要参考人として、松宮(溝端淳平)と加賀(阿部寛)は、動機があり、しかも、岸田克哉(速水もこみち)が電話したが出なかったという証言で会社にいたというアリバイの崩れた元夫の清瀬直弘(三浦友和)に日本橋署まで同行を求めた。
同時に、事件当日に被害者と一緒にいるところを目撃されている岸田克哉(速水もこみち)も署に呼ばれる。清瀬が克哉に金を渡していたという証言もあり、二人は共犯かもしれないというのが警察の見方だった。
共犯の疑いがある克哉は、本人のアリバイもあいまいだった。「峯子さんとは6年前に会ったのが最後だ」と言っていたが、それは嘘だった。しかも自分の息子のためにフィギュア専門店に行っていたのに、そこにも行っていないと偽っている。
そもそも克哉が14日に清瀬の元を訪れたのは、13日の「ダイヤマン」のイベントで車に描かれた、いたずら書きを消してもらうためだった。実は克哉は株で損をして、お金に困っていた。加賀とランチをしたときに、カードが止められていることに気がついた加賀は、克哉が13日にカードが使えず、フィギアが買えなかったから、13日に清瀬に電話をして、14日に車の落書きを消してもらって、そして清瀬からお金を借りて、「ダイヤマン」のフィギュアを買いに行ったと見抜いた。
克哉は投資に失敗したが、以前の贅沢な生活を変えられず、峯子の家を訪ねたのも、お金を借りるためだった。話を終え、息子にコマをまわすようにせがまれた克哉だが、やはり上手く回らない。加賀が新たに持ってきたコマを渡すと、それは鮮やかに回った。なぜ回らないのか?そのコマは、4月15日に克哉の父・岸田要作(笹野高史)が持ってきたものだった。
工芸店「ほおづき屋」の美咲(小泉深雪)から話を聞くと、4月15日にコマがひとつ売れているという。人形町の別の玩具店「ちどり屋」でもコマを扱っていたが、13日に万引きの被害にあっていた。この2軒のコマに関連があるのだろうか?
清瀬が克哉にお金を貸したことを認めたため、克哉のアリバイが証明され、容疑者として清瀬一人が残った。しかし、清掃会社の倉庫から見つかった紐は凶器ではない。
それでも小嶋(木村祐一)はアリバイのない清瀬を容疑者と見ていた。
清掃会社の倉庫にあるダンボールを気にしていた加賀、それが何であるか気づいた松宮は、確認のために飛び出していった。残された加賀は、小嶋のポケットにある辞表に気づくが、それは自分のものではないという。小嶋は誰の辞表を持っているのだろうか?
弘毅(向井理)が読んでいるイギリス演劇論の本は、かつて峯子が贈ってくれたものだった。好きな演劇の本なら英語の勉強もしやすいだろうという峯子に、弘毅は「英語に興味ない」と読もうとしなかった。「人生に意味のないことなんてない」と語っていた峯子。今、本を読みながら、殺害された母親と、容疑者の父親のことを考える弘毅だった。
そんな弘毅を見ながら、亜美(黒木メイサ)は、やはり直弘は犯人ではないという気持ちを抱いていた。しかし、何も確証は得られない…加賀は「ペンのインクが切れるまで取材してみろ」と亜美の背中を押す。
松宮は、清瀬の会社をリストラされた長井が「6時半に清瀬が倉庫にいなかった」とした証言が嘘だったことを証明した。ふたを閉じてあるにも関わらず、音の違いから中身が空のダンボールがあることに気づいたからだ。長井の倉庫の鍵は倉庫内に落ちていたため、施錠して出たのも嘘だった。
以前から洗剤を盗んでいた長井は6時15分に倉庫に業務用洗剤を盗みに入り、鍵が開いていることに気づいて様子を見に来た清瀬が洗剤をこぼし、ふき取る準備をしに倉庫を出た隙に逃げ出していた。そして清瀬のアリバイが証明された。それでは真犯人は一体誰なのだろうか?
岸田の持ってきた回らないコマに注目していた加賀が、ついに理由を突き止めた。それは、コマと紐が別々の商品だったからで、岸田が15日、克哉の息子に渡したのは「ほおづき屋」で買ったコマの「組み紐」だった。しかし、元のコマは「ちどり屋」で万引きしたコマで、ついていた紐は「撚り紐」だったのだ。
「ちどり屋」でコマを万引きした岸田は、公衆電話から峯子に電話をかけ、殺害に行った。しかし、帰りに立ち寄った克哉の家で、翔太にコマを見つかってしまい、凶器となった紐を渡すことが出来ず、他の店で買いなおしたのだ。
加賀の推理に反論出来ず、税理士の岸田は、峯子殺害の真犯人であることを認めた。
初め峯子から岸田に、祐理(マイコ)が離婚前から夫の愛人なら、慰謝料を請求できるのではないかという相談からだった。
そのために税金対策で峯子名義になっている別会社の口座がどうなっているかと問い詰められ、岸田はその会社のお金5000万円を横領していたために発覚するのを恐れ、殺害する決心をしたと語った。峯子を殺害後、紐はボタンの取れたコートと共にその日のうちに処分した。
お金はギャンブルにつぎ込んだというが、それは嘘だと加賀は見抜いていた。加賀はこの間の日本ダービーの馬の名前を聞き、「エメラルド・ルビー」と加賀が言うと、岸田もそうだったという。しかし、エメラルド・ルビーはダイヤマンのライバルの名前で、競馬にはまったのが嘘だと分かった。
岸田に本当のことを語らせるのは、同じ「父親」である上杉(泉谷しげる)しかいない。実は小嶋は、上杉の辞表を出していなかったのだ。「息子に対するけじめだ」と断る上杉だった。
亜美が上杉の息子の和博(早乙女太一)の友達を連れてきた。その友達から父(上杉)のことを思い、暴走族を抜ける決心をしていたが、暴走族仲間に、父親の不正、無免許運転揉み消しをばらすと言われて抜けられなかったと聞いた。
和博に言葉が届いていたと知った上杉は、「父親」としてどうするべきか、岸田に諭した。
岸田は、投資に失敗した克哉が会社のお金を使い込んでしまい、泣きつかれたために清瀬の会社のお金を横領したのだ。最後まで息子の克哉を守ろうと口を閉ざしていた岸田。
しかし、本当に息子を思うならば嘘をついたままではなく、真実を話し、自分も克哉も罪を償うべきだと加賀は言う。
そして「息子・克哉のために」克哉の横領8000万円の事実を告白し、克哉も「息子・翔太のために」罪をつぐなうべく、警察に連行されていった。
峯子の部屋の掃除を請け負った清瀬たち。本棚から、弘毅に渡した演劇論の翻訳原稿が出てきた。あとがきには、翻訳家としての夢、直弘、弘毅への想いが綴られていた。ばらばらになって初めてわかる家族の大切さ。そして、直弘も家庭を省みなかったことで事件が起こってしまったと後悔していたが、この「あとがき」に救われ、直弘、弘毅それぞれが向き合って生きていくことを誓った。
三井峯子殺人事件は、こうして幕を閉じた。これまでもつれていた人と人の心がほぐれ、それぞれが前を向いて生きていく。この町の新参者・加賀恭一郎が解決したのは、事件だけではない。
「新参者」は、新犯人にたどり着くまでが長かったですね。というか、税理士はノーマークだったから、ラスト3話まであまり出てこなかったから、犯人当てよりそれまでの証言者の嘘を暴いて、真実に気づく人間ドラマ。
テーマは親子愛で、清瀬一家は離婚して子供とも絶縁していたが、母親の死で父にも母にも愛情があったことに気づく。
岸田家は、子供にかっこいいパパでいたいと嘘をつく克哉と、克哉にいい所を見せたいとお金を用立てる父親の話で、親がプライドが高く見栄っ張りで犯罪者だと、子供も同じように見栄っ張りの犯罪者になるんだということですね。
『新参者』の各10話のテーマは『嘘』。
自分を守る嘘、人を欺く嘘、人を守る嘘。
各話の共通は人を守る嘘で、相手を思いやる証言者の事件を複雑にする。
かわいい嘘や、人のための優しい嘘、嘘を真実に見せるためにまた嘘をつき、やがてそれは殺人という大きな事件になりうる。
バカボン克哉が家族や子供、他の人の体裁を気にせず、嘘をつかなければ、横領も借金も、父親にお金を借りることも無かっただろう。そんな子供に育てた岸田は、幼なじみの裏金を横領して、発覚を恐れて元奥さんを殺害しても、何も無かったように清瀬とつきあえる。二人とも子供のためって思っているんだ。
「ダイナマン」と「コマ」がアリバイの決め手になるとは思わなかった。
30万円のフィギアなんか子供に買うから目立つんだ。
ダイヤマンのイベントでテンションあがったファンが大暴れして、ところ構わず駐車場の車にもたくさんダイヤマンマークを落書きする始末。しかも清瀬が消し忘れたマークを加賀が見つけていたけど、ヒーローファンが、そんな正義に反することをするわけが無いじゃん!そんなことをしたら、他の店から文句が出て、次からイベントが出来なくなる。
イベントに記者が来ていて、ニュースになったら、親に有害番組と思われるだろう。痛いファンの集まるイベントに子供は連れて行けないからね。
加賀が岸田に見せたカードの「エメラルド・ルビー」。孫の大好きなダイヤマンを見ていれば、答えられたはずなのに、孫と遊んでいないんだな。エメラルドとルビーで思い浮かべたのは、宝石ではなくポケモンだけどね。
東野圭吾が特撮ヒーロー好きで、ファンに詳しいとも思えないので、ヒーローが悪を許さず、見破ったということにしておきましょう。
高価なフィギアを収集するファンは、一般的に痛いように思われるのは仕方がないですね。
「ダイヤマン」と聞くたびに、「ダイワマン」大和ハウスのCMの唐沢寿明さんを思い出した。
親子がテーマということで最終回はまとまっていましたが、会社の金を横領する者や会社の業務用洗剤を横領する者など、人情に厚いと思った人形町も、やはり東京、治安が悪いということが分かりました。
息子が役者の夢のために家を出て、触発されて自分も夢だった翻訳家の夢を目指すが、仕事が無かったので、慰謝料を当てにして、岸田に相談をしたんだ。子供の手が離れて、自分のやりたいことを自由に出来ると思ったのに、遡ればやはり父親の不倫疑惑で家がバラバラになって、離婚したのが原因かもしれない。
母親に貰った英語の演劇論の翻訳に頭を抱える弘毅が、母の遺品整理で亜実が見つけた同じ演劇論の本と母親の翻訳文から、「人生に意味のないことなんて一つも無い」と母の言葉と同じ文章を見つけて、母親が本当に自分のことを思って、この本を手渡した意図に気づく。加賀はその存在を知っていて、清掃を清瀬に託したのかは分かりませんが、絶縁になっていても遺品は家族の手で整理されるから弘毅は気づいたと思う。
父親が弘毅の劇団のお芝居を見に行って、和解が出来たのも良かったと思います。
上杉刑事が戻ったのと、加賀が最後も鯛焼きが買えないのは、良かったです。
視聴率は
21.0%→15.1%→13.3%→14.7%→12.9%→14.1%→12.8%→12.7%→14.7%→18.0%
やはり、犯人が分かる最終回に上げましたね。
スペシャルや続編があるかもしれない。その時は、ルカちゃんをたこやき屋さんの娘で登場させてくさだい(笑)。
