TBS・講談社ドラマ原作大賞 受賞作、松田奈月さんの「記憶の海」。
受賞作『記憶の海』は、記憶システムのデータ化が成功し、人間の記憶を保存することが可能になった近未来社会で、脳と記憶を研究するチームのメンバーが直面する葛藤や、人間ドラマを描いた作品である。
今回のTVドラマ化では、ヒロイン・小野里美が事故で記憶を失った恋人・ヒロタマナブの回復を待ち続ける切ないラブストーリーを縦軸に“記憶”の本質に迫っていく。
脳医学研究員のヒロイン・小野里美役には、映画やCMなどでの演技で存在感が光る伊藤歩、その恋人で医学部の研究員で記憶システムの実験中の事故で脳の海馬を損傷し、新しい記憶を3分間しか持つことが出来なくなった、記憶障害を抱える脳医学研究員・ヒロタマナブ役を、自然体な演技で定評の筒井道隆が演じる。
あらすじ
東創大学脳医学研究室では、人間の記憶をコンピューターにコピーし、読み出す研究をしている。
記憶のメカニズムの解明、記憶とは何か、記憶は何故嘘をつくのか、そして第三者が記憶を共有することは可能なのか。
研究員の広田学(筒井道隆)は、大型コンピューターから記憶データを脳にダウンロードすると記憶が混濁する問題を解決するため、海馬を一時的に止めることを提案し、自らが媒介者となり実験中に広田の脳に異常が発生する。
実験中の事故で海馬の機能を失い、3分間しか記憶をとどめることができなくなり、同時に事故から5年前までの記憶を失った。学は、その間に出会った研究室の後輩で、事故当時は恋人になっていた小野里美(伊藤歩)のことも思い出せない。
自らの治療もかねて、学は他人の記憶を読み込む媒介者となり、研究に参加し続ける。皮肉なことに、広田の脳で記憶の混濁が起こる可能性はゼロになり、媒介者としての精度はアップした。
しかし、彼だけが知らない。すぐ傍らで、恋人の小野里美が助手を務めていることを。
「記憶」を挟んで二人はすれ違い続ける。忘れ続ける彼と忘れられない彼女の、切ないラブストーリー。
「記憶の海」TBS公式サイト
http://www.tbs.co.jp/kiokunoumi/
2010年3月22日(日)~25日(木)夜11時30分~12時、四夜連続放送(福岡は11時40から)
また、テレビ放送のほか、以下のスケジュールでの放送・配信を予定している。
BS-TBS:3月30日、31日深夜4時~
TBSラジオ:3月28日よる7時~
TBSチャンネル:4月21日よる9時~
TBSオンデマンド:5月~配信予定
出演者
伊藤歩、筒井道隆、逢沢りな、金子貴俊、ダンテ・カーヴァー、石井正則、岩佐真悠子、中村久美、佐野史郎、柴俊夫 他
TBSラジオは、出演が鈴木浩介、平井紙、松澤一之 他
http://www.tbs.co.jp/radio/format/kiokunoumi.html
それは、偉大なる進化なのか?それとも、神への冒涜なのか?
“記憶の海”でいつかきっとあなたを見つける・・・。
「忘れてしまうなら、何度でも繰り返せばいいんですよね。何度でも、最初から始めればいいんですよね」
恋人だった彼氏が毎日初対面のようなリアクションって、切ないですね。
記憶傷害といえば、「私の頭の中の消しゴム」、「博士の愛した数式」、「明日の記憶」、「ガチ☆ボーイ」とメジャーな映画でも多く扱われています。どれも忘れられて辛い、悲痛な話が多い。
私は、映画「red lettes」(2006)という松田賢二さんと筧利夫さんが主演の映画で、眠りに付くと記憶を無くす松本は前向性健忘症で、過去の記憶が無い為に暗殺者となっても罪悪感が無いハードボイルド。彼女のことも、親友も、辛い過去も、騙されていたことさえ眠ると忘れてしまい、別人となる。過去の自分に手紙やメモを残して記憶するのを日常としているのが印象的だった。
これも悲しい話だけれど。
「金髪の草原」という大島弓子先生の漫画が原作の伊勢谷友介さんが主演の映画では、80歳の老人日暮里が突然心臓病になる前の、20歳の元気な青年として目を覚まし夢の中と思って、18歳のヘルパーのなりすさんに片思いをして・・・「僕の夢の中ではこういうよい気分の時窓辺で念じると、黄金色の光を受けた金髪の草原に汽船が到着するんです」という死期が近いことを感じる、切なくておかしい甘酸っぱい話を思い出す。周りの人間はとまどったり、困ったりするが本人はタイムスリップしたみたいな見たことも無い現代での幸せな時間。大島先生の作品の中で好きな漫画のひとつ。
「ボーン・アイデンティティ」とか「トータルリコール」のように、記憶を消去、改ざんもありますが、病気とはまた違いますが未来物では、記憶を画像として保存したりすることも多くて、記憶をそのままデータ化して脳にダウンロード出来ると、仕事のマニュアルや歴史を覚えたり勉強する必要がないので、夢のような話ですね。
人の夢に入り、夢を映像化してデータ化して、7年間眠り続ける少女の夢の探索をして、目覚めさせようとする萩尾望都先生の「バルバラ異界」というSF漫画もありました。脳の研究はまだ難解なことも多くて、これからアルツハイマーや老化の役にたってくれるといいですね。
ドラマでは海馬が復活して記憶が戻るのかな。ハッピーエンドだといいけど。
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