初体験!答志島 和具浦の神祭(2) | 三重の田舎日和

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南北に長い三重県には、農山漁村の全てが残っています。そんな三重の田舎の魅力を三重県在住の公務員K&Aがお届けします。

前回に続いて和具の神祭の紹介です。


答志島の神祭は、勇壮なお的神事が有名ですが、それは答志島の答志地区の神祭。

これまでも何回か紹介をさせてもらっています。

http://ameblo.jp/mienoinaka/entry-11164179542.html

http://ameblo.jp/mienoinaka/entry-11998547016.html


実は、答志島にはもう一つ、和具地区の神祭があります。

なかなか行く機会がなかったのですが、今回、初めて和具の神祭に行くことができました。


さあ、いよいよ神事が始まります。

集落の人が集まりはじめました。



神祭11

集まってきた皆さんは、まず大間の浜へ向います。

何だろう?と見ていると、浜辺の海水で手を濡らし、口を湿らせます。


神聖な祭りに備えて、身を清めていたのですね。

自然な様子で皆さん浜辺から戻って来る様子が、なんだかステキ。



神祭12

ちなみに祭りの会場には、女性の方は入ることができません。

皆さんは、近くの場所から見ていました。


そうこうするうちに、祭りの役を担う人がやってきました。

紋付き袴の正装です。


備え付けられていた弓を手にします。

さあ!始まるぞ!



神祭13

・・・と思ったら、そのまま浜へ。

確かに、役の人も、弓も、ちゃんと清めておかないといけませんね。


そういう「しきたり」がきっちり守られているのは、

漁業が生命の危険を伴うものであることと関係しているのかな、なんて思ったり。



神祭14


その間に、フノリで作られたお的は、皆さんの手でお的神事の場所へ移されていました。

あの松にしめ縄が張られていた場所です。


そこで矢が射られるのを今か今かと待っています。

緊張感がピーク。



神祭15

そして、そのお的に、役の人が清めてきた弓で矢を放つ。

役の人は2人いるので、2回、矢が放たれます。


年齢に応じて、ちゃんと矢が届くように、射る場所を変えたりして。

そして。



神祭16

2回目の矢が放たれると、お的を囲っていた皆さんが一気になだれ込みます。

この辺りは答志地区のお的神事と同じですね。


やがて、墨を手にした皆さんは。



神祭17

もう一度、大間の浜へ向かい、

同じように手を濡らし、口を湿らせて戻ってきます。


手には、お的の墨が大切に握られていました。



神祭18

その後、八幡神社の社の近くで、役の方の前に並んで、お神酒をいただきます。


清酒とにごり酒(どぶろく?)を、盃に1杯ずついただくようです。

その後は、皆さん戻られていきました。

それが終わるまで、役の方はじっと立って待っています。

なかなか役の人も大変ですね。



神祭19

これで、お的神事は終わりです。


墨を持った皆さんは、家や船や、それぞれの場所に濃い色で丸に八を書き直していきます。

この丸に八の印は、大漁祈願や魔除け、災い除けなどいろいろ効力があるようですね。



神祭20

船のほかに港の倉庫などにも丸に八の印を描いていました。


こういう伝統っていいなあと思いました。

想いが伝わる感じです。



神祭201

その後、皆さんはいろいろあって家に戻ります。

次の祭り行事までしばらく間があくようです。


その3に続く。



【位置情報】

和具八幡神社

http://www.mapion.co.jp/m2/34.522190847027154,136.90160838844054,14