今朝はしっかりとエネルギーチャージして、町内清掃ボランティアに出掛けました。

 ここのところ「暑い」を理由にサボっていたのですが、町内の遊歩道や街路樹の根元にペットボトルのポイ捨てが目立ち、気になっておりました。

 枯れ葉や落葉の清掃ボランティアのメンバーも休み休みで掃き集めていると聞いて安心…早朝の清掃と言いましても、午前7時でもすでに30度を超える暑さですからね、平均年齢72歳のボランティアメンバーにとっては危険な暑さとなっているんです。

 クロワッサンにハムと野菜を挟んで、タンパク質とビタミンを摂取!

 気合を入れて街をきれいにしに行って参ります!

  

 ペットボトルや空き缶、プラスチック包装用紙を探しながら街路樹の植え込みや根元ばかり見ていたら…突然視界が開け、樹を見上げたら腰が抜けそうになってしまいました。

「ありゃま!何、これ?」

 あまりの大胆な伐採の仕方にビックリ!

 街路樹・カツラの樹が枯れてしまったのでしょうけど、この伐採の仕方は何んとも容赦がありません。

  再生…いわゆる蘖(ひこばえ)の芽が出ぬように根元をくり抜いたのでしょうか?

 ここまでされたら芽を出す気も起きないと思われます。

 途中の幹も、この有り様です。

 呆然としてしまいました。

 こんな切り方をされて、困っているかのよう…人間て残酷だなぁ~

 根だけ生きていれば新しい芽が出てくると思うのですが…なんだか切ない思いで帰って参りました。

 切られてしまったカツラの樹を思い、ちょっと気持ちが塞いでしまった午前中でありました。

「そうだ!」…気分を変えるために図書館で借りて来た本を読むとしましょう。

 彩瀬まるさんの最新作、5月に発売されたばかりの『なんどでも生まれる』…予約を入れるのが早かったのか、思った以上のスピードで順番が回って来ました。

 「なんどでも生まれる」は、鳥のチャボが語り手となって人間の世界を見詰め、物語が進んで行く形を取っています。

 このチャボ、羽が桜の花びらのようだと言うので「桜さん」と名付けられました。

 桜さんはヒヨコの時、会社勤めの茂さんに救われますが、茂さんは徐々に会社員生活で身も心も病んでしまい、祖父母が営む金物屋・川平商店に移り住むことになりました。

 茂さんはスカイツリーが眺められる商店街で心療内科に通いながら、地域の便利屋さんを請け負い、店番をしたりして少しづつ回復していく様子を描いています。

 ヒヨコであった桜さんも卵を産むようになったり、庭に飛んでくる野鳥・スズメやウグイスなどとおしゃべりをしたりと成長していきます。

 しかし…物語とは言え、チャボという鶏がこんなに可愛い生き物なんて知りませんでした。

 ユーモアとスパイスが利いた語りがとても良いんです。

 人の心が再生していくのは、わたくしも心療内科に通う身として思ったことは、なかなか思うように治るものではないと言うことです。

 茂さんも大きな声で励まされたり、命令口調で言われると寝込んでしまうほど弱ってしまい、立ち直るまで時間が掛かります。 

 桜さんがくちばしで卵の殻を割って産まれるところの描写は、本当に命がつながるのだと言う思いが溢れ、温かな気持ちになりました。

  これは大人だけでなく、中高生にもぜひ読んでほしいなぁ~と思う1冊であります。

 少し落ち込んでいた午前中とは違い、本を読んだ後、気持ちが明るくなっているのに気が付きました。

 わたくしにとって本と言う存在は、心療内科の薬より効くかも?

 焦らずに治して行きましょう。