寒く冷たい風が吹く季節でも、お楽しみがある2月でございます。
ほんのりと紅を差したような河津桜が咲き、房総や伊豆では桜と共に菜の花も満開となるの映像も、また楽しみであります。
河津桜は花びらを下にして咲きますから、蜜を吸いに来た野鳥…ヒヨドリやシジュウカラやスズメ、そしてメジロなどもこうして逆さにならなけれな存分に蜜を吸うことが叶いません。
上手いこと枝に掴まって吸うもんだなぁ~と感心!
おっととぉ~!メジロは蜜を吸うことに夢中な様子!
大丈夫!メジロは中国雑技団もビックリするほどの柔軟性を持つ小鳥です。
まだまだ2分咲きと言ったところかしらん…暖かな日が続いたら一気に満開になることでしょう。
河津桜1本…まさに野鳥の楽園と化すかと思います。
講談社に勤めていた友人からのお勧めの1冊…朝倉宏景(あさくらひろかげ)・著『風が吹いたり、花が散ったり』…わたくし初読みの作家さんであります。
「あーたサ、島清恋愛文学賞(しませれんあいぶんがくしょう)って知ってる?それを取った作品なのよ」
「あの金沢なんとか大学主催の賞?」
「そうそう!まぁ~正確には金沢学院大学なんだけど…ね」
その金沢学院大学が運営・主催する、恋愛を対象とした日本の文学賞となっています。
この金沢出身の作家・島田清次郎に因んで創設されたと聞いています。
「恋愛物はねぇ~なんだか読んでて白けてくるようになっちゃった」
「えーっ!恋愛小説で白けてちゃサ、あーたはもう死ぬまでさみちぃ未亡人だね!」
「さみしかないわよ!未亡人で上等だわよ!事実は小説より奇なりってね、あちしは実践で行くんだわよ!あーたこそさみちぃ独りモンじゃん!」
「まぁ~お互い独り身を貶すのはやめよ!図書館本でも良いからヒマがあったら読んでみてよ」
振り込め詐欺の受け子を、軽い気持ちで犯してしまった亮麿は高校を退学、いまはフリーターの身で後悔の日々を送っていたのですが、ある日駅で視覚障碍者の女性・さちを転倒させてしまいます。
1度はその場を逃げてしまった亮磨でしたが、すぐに引き返し、さちに手を貸します。
なぜか…その場でブラインドマラソンの伴走者にならないかと誘われます。
将来に希望を持てずにいた19歳の青年が、人との出会いで成長して行く姿を清々しく描いた青春小説となっていました。
若者の恋も良いけど、熟年の恋愛も良いんでないのとは思いますが、あまり熟れ過ぎてからの恋愛は、想像しただけで疲れちゃう~
講談社の1冊…図書館本ではあるけど初読みの作家さんに出会えて良かった!
今夜はさっぱりと爽やかな一品に致しました。
もう切って刻んで盛り付けるだけ…タコのカルパッチョ!
歯だけは丈夫で助かっております。
明日も晴れの予報が出ておりますから、河津桜の小枝にもさぞや小鳥が群れることでありましょう。
春が来る!
『すうと出た桜の枝に目白哉』
(すうとでたさくらのえだにめじろかな)
正岡子規