夏に咲く印象が強いブーゲンビリア…熱帯地方では通年、花を付ける花でございます。
北風が吹く東京・深川の片隅で真っ赤なブーゲンビリアが咲いておりました。
分類としてはオシロイバナ科となるのですが、あのオシロイバナが発する甘い香りはしませんで、ほとんど香りを持たぬ花であります。
赤い部分は花びらではなく「包葉(ほうよう)」と呼ばれ、それに守られるように咲いているのが花となります。
南国の花・ブーゲンビリア…情熱を表す赤のイメージがあるかと思いますが、黄色、白、オレンジにピンク、うす紫と変化に富んでおりまして、それぞれに楽しませてくれるかと思います。
ブーゲンビリアは高木になりますので、なかなか目線と同じ位置に咲く花を見ることは叶いませんで、見上げる形になってしまいます。
今朝は今年最後の町内清掃に参加して参りました。
ブーゲンビリアが咲き誇る歩道の清掃を始めると…「おはよう!今年もいっせいに咲き始めたわねぇ~」と清掃ボランティアのメンバーが竹ぼうきを手に次々に集まって来ました。
「おはようございます。今朝はそれほど寒くありませんね」
「寒いわよぉ~今朝ね、今年最後のラジオ体操に参加してきたんだけど、さすがに6時半は寒かった!体操だからサ、少しづつ体があったまってくるかと思ってたんだけど、ぜんぜん!冬場のラジオ体操って体に良いのか悪いのか、判らないね」
「継続の気持ちが大事なんじゃないですか?」
12月も今日を入れて、あと2日…ケヤキもイチョウもすべての枝から葉が落ちて、その美しい梢が空に広がっております。
掃き集めた枯れ葉もビニール袋にひと袋だけとなりました。
これはこのまま年越しをして、新年を迎えた6日にたい肥用として収集されます。
江東区のすべてのゴミ収集は今日・30日をもって終了!
我がマンションは有り難いことに365日、ゴミ捨てが可能で助かっております。
前期高齢者のわたくし、もう30日ともなりますとジタバタしても始まらぬと、ひたすら図書館から借りてきた20冊を消化する時間に充てております。
喰っちゃ読むの日々は至福の時でございます。
昨年「黒牢城」で第166回直木賞を受賞した米澤穂信(よねざわほのぶ)・著『可燃物』…』ゴミの物語ではありません。
宝島社「このミステリーがすごい!」、週刊文春「ミステリーベスト10」ハヤカワ「ミステリーが読みたい!」で1位を獲得…3冠を達成した作品です。
表題作を含む5つの警察小説連作短編集。
主人公は葛(かつら)警部…部下たちは葛をよい上司だとは思っていないが、彼の捜査能力を疑う者は1人もいないと思われている優秀な警察官であります。
雪山で遭難したのに刺殺体で発見された事件、交通事故なのに不自然な目撃情報で混乱、バラバラ殺人事件、表題作の連続放火事件、そして立てこもり事件と葛チームと鑑識班が解決へと導き、一件落着となります。
久しぶりの警察小説…淡々とした展開でありましたが、楽しみました!
本を読み終わったら、手の指と鼻の頭が冷たい!
何か体があったまる夕飯にしましょうか。
ちょっと出汁を取るのが面倒だけど、具材も揃っているし茶碗蒸しをこさえることにしました。
好物の練り物2種…ナルトとカマボコが入っていれば、ご機嫌です!
蒸し器から上がる湯気を眺めているだけで幸せな気分。
ふうふう言って頂く茶碗蒸し、美味しかったぁ~
わたくしの身の回りでは、これと言った事件も起こらず今日も無事に暮れていきました。
警察にも追われず、借金取りに逃げ回ることもなく、危ない筋にも目を付けられることもなく…思えば何んという幸運なこと!
スリルもサスペンスもなく、況してやミステリアスな人生ではないけれど、平平凡凡の有り難味を静かに噛み締めている晦日・30日でございます。