夜半から降り始めた雨…朝になっても止むことなく降り続いております。

 外気を部屋に入れますと、ヒヤッとした風が舞い込んで参りますが、かえってキリリッとした冷たさに身が引き締まる思いが致しました。

 身が引き締まるなんて、何年振りのことでしょうか?

 もしかして…キリリッとではなく、ブルブルッとしたと言った方が当たっているかも知れません。

 さて、12月も半ばになり、いよいよ気忙しくなりました。

 その前にいくつか体のメンテンナスを済ませておきたいと思います。

 先ずは緑内障の疑いがある右目が心配なので、順天堂大学附属病院・東京江東高齢者医療センターの眼科へ行って参りました。

 高齢者センターとありますから、小児科と産婦人科はございません。

 その代わりと言ってはなんですが、整形外科・リハビリの設備は充実しているかなと思います。

 本日は半年ぶりの視野検査の予約が入っております。

 あとは眼圧・眼底・隅角(ぐうかく)検査を続けてやって頂きます。

 どれも数値が上がっていないか…毎回、ドキドキ!

 視野検査は点滅する光を捉えてボタンを押す検査で、反射神経はもちろん、判断と決断も必要な検査となります。

 相変わらず眼圧はギリギリの綱渡り状態、眼底検査も危なっかしい数値が出てしまい、隅角検査もパスしましたが、視野検査だけは人並み以上の数字が出まして、今回も「目薬の必要はないですね。しばらく様子を診ていきましょう」と言われたのですが、なんとなく不安が残る検査となりました。

 緑内障は日本人の失明の原因、第1位となっておりますし、遺伝性が多い眼病とも言われております。

 わたくしの兄が緑内障を発症し、右目の視野欠損を抱えて目薬が手離せない状態でございます。

 今まで難なく引けていたコンクリート型枠の製図がぼやけて見えなくなり、仕方なく仕事をリタイア…愛する友ちゃんを追って北海道へと移り住むことを決めました。

 わたくしは兄が緑内障を患っていることを知らずにいましたから、最初は友ちゃんを追うと言っても何んで遠い北海道へ行くのかと戸惑ったと言うのが本音でありました。

 眼科の先生から「ご家族で罹られている方、おられます?」と訊ねられ、兄に電話をして初めて知ったんです。

「そんな大事なこと何んで言ってくれなかったのよ?お父さんやお母さん、緑内障って聞いたことないんだけど…」

「俺はね、そういうことをひけらかす性格じゃないんだよ!お袋も親父も罹ってなかったんじゃないかな?あの二人のことだからサ、視野欠損の症状が出てても判んなかったんじゃね?」

 わたくしと兄の違い…ここではっきりと出た感じが致しました。

 わたくしはどうしても両親を呼ぶときには父親を先に持ってきますが、マザコンであった兄は何が何んでも「お袋」を先に持って参ります。

 母親も「あきちゃん、あきちゃん(兄の名前・明)」と我が家の嫡男とばかり大事にしておりました。

 兄妹で緑内障を発症する例も珍しいことではありませんが、何んとか避けて通りたいものです。

 

 眼科の数値は及第点、視野検査も今のところは大丈夫ということでしたが、今夜はビタミンAが豊富な豚肉を頂きたいと思います。

 肩ロースの脂をしゃぶしゃぶと落とし、ネギソースを掛けて頂きましょう。

 ご飯は少なめにして、シャキシャキの水菜と豚肉をたっぷり食べて目の健康をサポートしてくれるよう願うばかりです。

 先日、近くに住む幼馴染みが日曜劇場「下剋上球児」のドラマが面白くなってきたと熱弁をふるっていたのですが…その中で気に掛かることを言っていたのを思い出しました!

「鈴木亮平が主役なんだけど、これが上手いのよ!ホントに野球やってたのかと思うくらいなの。それで脇役も適材適所で、特に小日向文世が犬塚って地元の金持ちの役を演じてんのね。それが今までの小日向文世とはちょっと違った役で、これがコミカルで笑っちゃうの。だけどね…どうやら目が悪いらしくて、それも手術が必要な緑内障じゃないかなって思うのよ!病名は一切言わないんだけど、視野狭窄(しやきょうさく)が始まってるらしいんだわ。ピッチャーをやってる孫の姿を見られなくなっちゃうから手術はしないって駄々をこねてんの。面白いから見てみなさいよ」

 テレビドラマが大好きで録画を撮ってはコマーシャル抜きで楽しんでいるようです。

 なんだか身に詰まさられちゃうような内容だなぁ~

 う~ん…視野狭窄が始まってしまいますと目薬だけでは現状を維持できないかもしれません。

 保険の中でも「目」は保障が高いと言われております。

 わたくしが入っている保険でも失明、またはそれに準ずるものの支払いは高く設定されております。

 ちょっと考えると、いや考えなくとも不安は沸々と湧いて参ります。

 ここは兄の能天気とも思える言葉に救いを求めることとしましょうか。

「右目がダメなら左目があるさ!それもダメなら心の目があるだろ?それより何より俺には目の代わりになってくれる愛する友ちゃんがいるからね」

 友ちゃんの本心を聴きたいものです。

 でも、どうか…兄を見捨てないで欲しいと願っております。

 頼むね、友ちゃん!