東京では35度を超える猛暑日が1週間も続き、雨は25日間も降っていないとのこと…雨が降っている光景を思い出せぬほど遠い記憶となってしまいました。

水遣りがままならぬ街の街路樹は立っているのも苦しそうなほどで、普段でしたら青く茂っている葉もはらはらと落としております。

  

公共施設・図書館の周りに植えられているサザンカやサルスベリ、ツツジなどの草木は定期的に水遣りをしてくれているので、今のところは青々とした葉を保っております。

動けぬ樹木はどれだけ干ばつが続こうが水を求めて移動することが叶いません。

水が飲みたいだろうに…街路樹のクスノキやプラタナスの横を通るわたくしも何んとも切なくなってしまいます。

  

朝に行う町内清掃ボランティアのみなさんと共に枯れ葉・落ち葉を掃き集める作業も、今年は例年より多く感じます。

立ち枯れになったら「どうしよう?」と心配するメンバーの声が日に日に深刻になってきております。

「河童の格好して雨乞いダンスでも踊るっきゃないかねぇ~」

「河童って…誰がするの?」

「祈祷(きとう)って手もあるけどね」

「祈祷の仕方って知ってるんですか?」

「なんかサ、生贄(いけにえ)を捧げて祈るんじゃないの?」

「牛とか羊とか…若い娘とか?」

話はどんどん物騒なことになって参りました。

図書館の職員さん、暑い中の水遣り、お疲れ様でございます。

  

雨不足で野菜の値が高騰するとのニュースを聞きましたが、旬のカボチャの値は今のところ安定しているようで、お味もホクホク感が増して上々の出来だそうです。

暑さに参っている老体の隅々にカロチンを送りたいと思い、カボチャを買い求めてきましたが…固いカボチャを切り分ける体力がすでに失われていた汗

手を傷つけぬように慎重に慎重を重ね「エイやっ!」と今回は菜っ切り包丁でカボチャと向き合いました。

カボチャを切るだけなのにエアコンを付けずの挑戦で、汗だく…息も絶え絶えで甘辛く煮上げました。

火を通している間、見る見るうちにカボチャの身がホクホクと水分が飛んでいくのがわかります。

これは期待できそうです。

サツマイモの美味さを例えるときに使われる誉め言葉に「栗よりうまい十三里(くりよりうまいじゅうさんり)」がありますが、これは「九里(くり)四里(より)うまい十三里」で九と四を足すと十三の数になっているのだと、我が家・行き付けの八百屋の先代にあたるおぃちゃんに教えてもらいました。

その頃は「ふ~ん」と解ったような解らんような感じでしたが、サツマイモも栗に負けぬ美味さの品種が出ております。

カボチャだって、このくらいの誉め言葉があってもおかしくはないかと思います。

さて、雨不足で高騰が予想されている小松菜やホウレン草などの青物、値が上がらぬ今のうちに冷凍して保存をしておこうかなと密かに作戦を練っておるところです。

 

『雨乞いや天にひゞけと打つ太鼓』

(あまごいやてんにひびけとうつたいこ)

正岡子規