今朝の日の出は4時35分!
東京・深川の街ではビルが林立し、朝日は拝めませんがガラス窓に映った朝日の眩しいこと…キラキラッと輝いて、きっと佳い日になるでしょう。
ビルとビルとの間、猫の額ほどの小さな空き地にムラサキダイコンの花が咲き始めていました。
毎年毎年おなじ場所に咲いてくれます。
1年草でありますから、零れ種から発芽したものと思われます。
もう少ししたら…羽化したばかりのモンシロチョウやキモンチョウが飛んで来てくれるよ!
初めての出会い・その瞬間に立ち会いたいけど…時間がないっ!
溜まっていた用事を済ませるため、今日は東京メトロ・地下鉄東西線から銀座線へと乗り換え、虎ノ門へと向かいました。
わたくし…「閉所恐怖症」でありますから、エレベーターや地下駐車場が苦手でございます。
それと地下鉄…然しながら東京都心に近い江東区に住んでおりますと、交通手段として地下鉄に乗らないと身動きが取れません。
そう自分に言い聞かせ…不安な気持ちと折り合いをつけながらも何んとか乗れるようになりました。
前は、扉が閉まった瞬間、電車の中で何かあったらどうしようか?とか、停電で真っ暗になったら?地震で閉じ込められたら出られないなどと思っただけで、掌にジワッと汗が滲んできて呼吸が早くなってくるのがわかりました。
もうこれ以上乗っていたら、きっとパニックを引き起こすだろうと思ったら最後・汗だらだら…仕方なく、ひと駅ごとに降りて気持ちを落ち着かせなければなりませんでした。
「閉所恐怖症」も年齢を重ねると、何事にも深く考えるという面倒なことは避けるのか、だいぶと恐怖が薄らいできたように思います。
自分が何に乗っているのか…忘れちゃうんでしょうね!
今はほとんどの駅のホームには安全のため、ホームドアが設置されています。
このドアのおかげで駆け込み乗車する人は大いに減ったことと思います。
わたくし・ひとりで地下鉄に乗るときはドアの横に立って乗って、何かあったときにすぐに脱出できるよう気を張り詰めて乗っております。
今日もドアの横に立ち、ドアが閉まるのをギュッと掌を握るようにしていました。
そうしていたら…ホームの向こうから若い男性、20代後半かな?小走りに駆けて来ます。
ふっと目が合ったように思ったので、「ここに乗るかな?」…そう思い、ぶつからない様に少し体を横に向けました。
男性は…本当に微妙でしたが、スッと体の方向を変え隣のドアに乗り込んだようです。
それはドアが閉まる瞬間でした!
「あれ?」
せっかく体をずらして乗り易いようにしたのに…男性が乗り込んだドアのそばには、きっと若くてピチピチした、そこそこの美人が乗っていたんだ!
こんなグレーヘアのおばさんが立っているドアを敬遠したな?と、そう思いました。
「おー!上等じゃないか!ヘン!」と思いはしたものの、これってある意味セクハラかも…?
若くてピチピチ?若くても萎んでいるのもいるよね?
美人でも、そこそこってぇのは底辺のそこに当たるかも知れないので失礼になるかも?おばさんが勝手に妄想した若い女性へのセクハラです。
では…若い男性の側に立って考えてみましょう。
ドアの横にグレーヘアのおばさんが立ってる…ぶつかって転ばせたら面倒だな。あっちのドア、間に合うかも!よし、あっちにしよう!
で・あったかも知れません。
で・もうひとつの案を考えてみました。
小走りに駆けてくる人がわたくしと同じグレーヘアのおじさんだったら、わたくしは親切に体をずらして乗りやすいようにしただろうか?
否!あのまま危なっかしい足取りで乗り込まれ、コケでもされ巻き込まれたら困るもの!どうか別のドアから乗ってくれぃと思ったかも知れません。
これも…初老の男性へ、初老のおばさんが勝手に思い込んだ妄想セクハラ?
それともただの意地悪でありましょうか!
そんなこんなを考えていたら、あっという間に虎ノ門に着いちゃって、危うく乗り越しをしてしまうところでした。
肝心なことは…若かろうがそうでないにしろ、ピチピチだろうが萎んでいようが、じぃさまだろうがばぁさまだろうが「駆け込み乗車はするべからず!」であります。
「閉所恐怖症」…なんだか平気になっちゃったみたい!
カツラ並木の新緑が美しい地上へ、無事に出ることができました。
『新緑が吹き込まれゐる日ざしかな』
(しんりょくがふきこまれいるひざしかな)
深見けん二