さて…オダギリジョー主演の「オリバーな犬 Gosh!!このヤロウ」をご覧になっている方、お待たせ致しました。

毎週火曜日・午後10時からNHK総合テレビで放送中のテレビドラマでございます。

昔…民放で放送していた「時効警察」で共演した麻生久美子が出演…あの何んとも言えぬおとぼけ感が堪らなく良い味わいを醸し出しておるかと思います。

  

東京23区で一番高い山の頂上にある港区・愛宕神社と共に建っているのが、今回行って参りましたNHK放送博物館がございます…なんでここに来たのかは、昨日のブログを読んで下されば、わたくし・その部分を端折ることができます!

愛宕神社へは出世階段と呼ばれている傾斜度40度、勾配72%、86段の「男坂」の階段を上って行かねばなりません。が、わたくしどもふたりは裏の参道階段を上って参りました。

階段を上った正面が愛宕神社…左手に参りますと目的地となるNHK放送博物館がひっそりと建っております。

正面玄関でありながら何んとなく地味な造り…人目を忍んでそっと入って行く感じが堪りません。

「あーた!もっと胸を張って入りなさいよ!ちゃんと受信料払ってんでしょ!」

この真下が、昨日話した愛宕トンネル(愛宕隧道)になります。

正面玄関を入ってすぐにチコちゃんとカラスがぼーっとした顔してんじゃねぇよっ!と怒鳴りながらもぼーっとした顔で出迎えてくれます。

わたくしは天下のNHKの出迎えにチコちゃんとカラス?と思いますが、連れの幼馴染みは大喜び!

わたくしと幾つも違わぬ63歳…自撮りまでする始末…「ねぇ?このカラスの名前って知ってる?」

「そんなモン知ってても知らんでも何んも困らんわ」

「江戸川に棲んでるらしいんだけどね、初代の声優を務めたのがいきものがかりって言うグループの吉岡聖恵(よしかわきよえ)って人だったのね、それでキヨエが縮まってキョエになったんだって」

「その名前の由来よりサ、江戸川に棲んでるってところが気に入った!なんで江戸川だか知らんけど、愛宕の山を塒(ねぐら)にしてるよりずっと良いよ!」

「そぉ?それよかサ、このカラスって森永のチョコボールのキョロちゃんに似てない?」

「チョコボール自体を知らんわ!」

「あーたってサ、案外と世間一般の常識を知らんよねぇ~」

そんなのを世間・一般常識と捉えている幼馴染みの方がと甘いと思うんだけどなぁ~

あの玄関を入って左側のエントランスホールで開催されているのが、1年ぶりの続編となる『オリバーな犬 Gosh!!このヤロウ』…オダギリジョーが脚本・演出・編集、そして主演を務めている何んともまとまりのないあらすじとなっていて、そこがまたオダギリファンにとっては堪えられぬ面白みであります。

他の出演者たちもコレといって重要な役ではないのに松たか子、黒木華(はる)、松田龍平・翔太兄弟、柄本明に永山瑛太、本田翼など豪華なキャストが揃っていて楽しめます。

ストーリーは一応あるんです…エリート警察犬だった父親を持つオリバーと言う名の警察犬(オダギリジョー)と担当者・ハンドラーである青葉一平(池松壮亮)のコンビがある殺人事件の解明するべく活躍?する物語になるのかな?

この警察犬の着ぐるみを着るのがオダギリジョー、警察犬にっとては致命傷の慢性鼻炎で鼻が利かず、ソファに座ってグラスでブランディを飲むわ、葉巻は吸うわのやりたい放題!

美女に弱いスケベな牡でございます。

それでもなんだかんだと事件の手掛かりを見つけるという安易な展開で、普段はまったくテレビドラマを観ないわたくしですが、この連続性なし、その場限りのぶつ切り編集が気に入って前回のシリーズからいきなりハマってしまいました。

モデルと言いますか、普段の警察犬として登場しているシェパードの写真も掲げられていました。

インタビュー番組でオダギリジョーさんも鼻炎であることを告白しています。

  

エントランスホールはオリバーな犬一色でワクワクしちゃいます。

撮影に使われた『警察犬係』の表示板もありました。

ここの所長役には國村隼(じゅん)が演じています。

本人直筆のサインが書かれている等身大のパネルも展示してありました。

ドイツシェパードなのにだる~い日本語で一平とのみ会話が成立しています。

「この何んとも気怠そうなでヤル気のない警察犬の雰囲気、よく出てるよねぇ」

「汚そうな感じもね」

オリバーが燻らす葉巻がコレ…まさか最上級のキューバ産じゃないよね?

後ろにチラッと見えるのはブランデーを飲むグラス。

やりたい放題のオリバーです。

    

こちらはひと癖もふた癖もある同僚の漆原冴子を演じるのは遠藤久美子さん。

遠藤さんが実際に着用した制服も展示されています。

「細くて小っちゃいねぇ~役柄はデカい顔してる役なのにね」

漆原冴子警察官は前髪に異常なこだわりを見せ、ヒマがあればこのハサミで前髪を揃えています。

そのハサミがコレだったなんて!

文具で使うハサミだったんだ。

サングラスも掛けちゃうオリバー。

「この写真サ、あーたのお兄ちゃんに似てるよねぇ~30、40代の頃ってこんな感じだったもんね!目元でしょ!口のあたりも、唇の厚さも、鼻の下の長さもそっくりだよね!あきちゃん(兄の名前・明)って鼻の下の長いのヒゲで隠してたでしょ?目に変な色気があってサ、高校生だってのにすっごいモテてたもんねぇ」

大げさでなくホントに良く似ています。

「中身はサ、いい加減って言うか…ぼーっとしてるって言うかチャランポランだったよね?ギックリ腰でもって変な恰好で歩いてたし…黙って本読んでる姿はハンサムなのにね。近所のおぃちゃんやおばちゃんたちも、あきちゃんは屁理屈ばっかしこねて手に負えない、あぁ言うのと関りを持つとロクな人間にならないって評判だったよね?よく兄妹やってたね」

「あのサ、その評判って、どの基準で言ってんの?今も兄妹、やっとるわ!中身って言うか、人柄って言ってくんない?でもサ、人柄がチャランポランって言うのも哀しいなぁ~」

我が情けないお兄ちゃんも、実は慢性鼻炎でして若いころから小型噴霧器を持ち歩いては鼻の穴にシュッと噴霧しておりました。

8つ違いの兄と撮った写真であります。

兄は父親似、わたくしは母親似でしょうか…漆原冴子・顔負けの前髪ぷっつん・さざえさんとこのワカメちゃんのようです。

兄が着ているカーディガン、半ズボン、わたくしが着ているワンピースは母親の手編み・手作りのものでして、兄のお下がりとなったカーディガンはわたくしも長い間着たのを覚えております。

オダギリジョーさんが70代になったら兄のようなじじちゃまになるのかなぁ~

あと30年かぁ?美人薄命のわたくし、きっと見られないかと思います。

ちょっと残念、心残りでございます。

※展示会は10月16日までNHK放送博物館・エントランスホールで開催されております。