旧約聖書にの「エデンの園」でも食されてたと言う無花果・イチジク。
アダムとエヴ(イヴ)が大事なところを隠した葉っぱもイチジクの大きな葉でございます。
あれはタダ前張りのようにして隠したわけではなく、きちんと縫い合わせたものであると研究家の論文に面白い記述が載っておりました。
アダムとエヴはソーイングの腕も大したものであった…らしいです。
ちょっと小振りなんですが和歌山県産のイチジクを大人買い!
これなら1度に2~3個は一気にイケちゃいます。
小振りですから、いちいち皮を剥くのが面倒くさい…皮を剥かずに頂けるイチジクもあるんですから、和歌山のイチジクでも試してみよう!
「……」
面倒くさいけど皮は剥こう!
イチジクのヘタ、あるいは葉を折ったときに出る牛乳のような白い液が出て参ります。
のちに学校で習ったのですが、この白い液はゴムと同じ成分「ラテックス」があり、タンパク質分解酵素「フィシン」が多く含まれていると知りました。
昔からの言い伝えでありますからホントのところは分かり兼ねますが、昭和30年代・わたくしが子どものころ、このイチジクの白い液が「イボ」を取り除く薬になると聞いたことを覚えております。
何かしらのアレルギーを持っている方、この「白い液・フィシン」が唇や舌に触れますと痒くなったりプクッと赤く腫れたりするそうですから、じゅうぶんお気をつけて下さいませ。
わたくしもカニやあみの佃煮、桜エビなど甲殻類アレルギーを持っておりますので、生食で頂くのは3個ほど…あとは加熱してジャムやコンポートに仕上げて頂くようにしています。
三温糖とイチジク、我が家ではこれに自家製の梅酒を加えてコトコトと煮詰めていきます。
さて…煮詰めている間、サクサクと読めてしまう原田マハ・著『旅屋おかえり・丘の上の賢人』を読んでしまいましょう。
これは「旅屋おかえり」シリーズの第2弾となります。
売れないタレントおかえりこと「丘えりこ」は「あなたの旅、代行します」と旅の代理人を請け負う仕事をするハメに…事務所の社長に経理担当兼マネージャーの個性豊かなキャラも面白く、第1作の収められた秋田編が安藤サクラ主演でBSプレミアムでテレビドラマ化されました。
芸能事務所の社長に武田鉄矢、マネージャーに美保純などが出演。
その続編となるのが「丘の上の賢人」で、旅する舞台は北海道・小樽となります。
依頼主は40代の独身女性で、SNSで見た動画に出てくる人物がかつての恋人か確かめて来てほしいとのこと…依頼人には初恋をめぐるほろ苦い過去があって、自分で行く勇気がないのだと何んとも切なげな様子です。
第1作目の「旅屋おかえり」はエキナカ書店大賞を受賞した秀作であります。
今回の刊行は、その本に収録できなかった北海道編となります。
幻の札幌・小樽が舞台の待望の書籍化で、2023年のドラマ化も予定されているそうです。
作者の北海道旅エッセイと物語の主人公・丘えりこのデビュー前の様子などを描いた漫画も収録された珍しい続編となっていまして、1冊で小説にエッセイ&漫画と大いに楽しめました。
そろそろイチジクも良い按配に仕上がったかと思います。
今日のお八つはヨーグルトで頂いて見ましょうか。
プチプチと歯に当たる触感は残っています。
無花果の名に由来する花ですが、この実の中にあるプチプチとするのは花であります。
決して花が無いわけではなくイチジクになくてはならぬ触感は、イチジクの花・そのものであるのです。
梅酒のコクがしっかりと利いていて美味しい!
今夜は十五夜・望月であります。
お月見は首が痛くない位置に登って来る深夜・午後11時半ごろが良いようです。
部屋の電気を消して、忍んで来る月光を愛でるのも一考かと…おやすみなさい。